あらすじ
最近のチームのマネジメントでは、トップダウンで厳しくコントロールしようとしてもメンバー(部下)は思うように動いてくれません。あまり厳しくすれば、パワハラやモラハラと言われてしまうおそれもあります。
一方で、ボトムアップのみで流行りの「ティール型組織」をつくろうとしても、往々にしてうまく機能しません。
いきおいリーダーがすべてを抱え込み、膨大な仕事量に潰れてしまう事態が頻発します。
……そんなよくあるリーダーの悩みも、実はチームのメンバーへの指示の出し方や、ちょっとした言葉の使い方、接するときの態度や振る舞いなどを変えれば、それだけで劇的によくなります。
またトップダウンとボトムアップのマネジメントスタイルの良いところを上手に組み合わせれば、上から降ってくる数字や指示はしっかり達成させつつ、各メンバーには「自分で決めたことだから、頑張ろう!」と思ってもらうことができます。
自律的に自ら考え、モチベーション高く自ら動く「自働するチーム」をつくるのは、決して難しくありません!!
日本有数の大企業であるNECで、会社史上、過去最多となる4回の社長賞を受賞。
1000人規模の大型プロジェクトを何度も率いてきた著者が、30年以上のリーダー経験で培った「リーダーがマネをすると、マネジメントが超ラクになり、チーム全体も大きく成長できる型」を詳しく解説する1冊です。
チームビルディングや、メンバー(部下)との付き合い方に悩んでいるリーダー、上司の方にぜひオススメします。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
・メンバーの夢や理想に沿った役割(社会的存在意義)を与える。指示を出すときに役割指示を行うと自主性や生産性アップに繋がる。誰かの役に立っていることの実感を持たせ、役割に感謝の一言を伝える。また、役割付与に際して誰のために仕事をするのかを意識づけする。
・直属のメンバー(リーダー層)外に声をかけるときは、リーダー層を交えて一緒に聞く。
・指示は自分の言葉で、本心から発する信念レベルに昇華させて伝える。それを基に、今度はメンバーが自分自身で決めてもらい、信用する。上から指示された事項でも、細部をチームで決められるときはメンバーのやる気が変わる。
・トップダウンの指示はそのまま伝えない。伝言役にはならない。上層部の発言の背景や目的を解説しながら伝える必要がある。
・チームメンバーが決めた方針に不足点がある場合は認めたうえで、もう少し追加で検討できないかと差し戻す(Yes&More)。
・チームでの一体感を醸成するためには「一緒に作業する」プロセスが重要。
・プロジェクトの立ち上げにおいては、リーダーが責任を全て負うことを明言し、問題発生時の対応を保証する。これにより、チームメンバーじゃ保身を考える必要がなくなり、安心して実力を発揮する。
・リーダーが手を動かし過ぎるのではなく、基本的には任せつつ、決して万能ではない、弱い所、出来ない所をメンバーに見せていく。
・「役職に関係なく全員をリスペクトする」宣言をすることで、感じたことや提案を安心してリーダーに伝えられるようになる。
・メンバーには4つのタイプがあり、それを見極めて役割付与や指示出しを行う。
Dominance主導型:責任感と自信、リーダーシップ。チャレンジングな仕事を意気に感じる。
Influence感化型:社交的で楽天的、発想が豊かで対人関係に優れる。あなたならではのアイデアに期待しているとの発想力に期待。
Steadiness安定型:配慮と協調、他社からの評価を気にする。日頃の行動に感謝(評価)し、新しい仕事を依頼する。
Conscientiousness慎重型:論理的。計画的に仕事を遂行し、細部確認に慎重。指示は論理的、具体的、定量的に行う。督促しすぎない。
・ピーク・エンドの法則…メンバーを叱らなければならない時、最後は自分を落としてでも優しい言葉で終わる。
・メンバーとの関係性構築・強化には双方向の「相談」をリーダーからも積極的に行う。「報連相相」レベルを意識する。
・メンバーがミスしたときは最優先は「大丈夫か?」の一言。傷ついたメンバーをいたわり、次に向けた品質向上に全力を尽くさせる。窮地に陥ったメンバーにはお腹を満たし、見捨てない姿勢を見せることも重要な局面がある。
Posted by ブクログ
メンバー全員の力を引き出し、チームを成功に導くこと
スローガンの効果は絶大
「できること」と「やりたいこと」の重なりを意識して役割を設定する
「ゴール」と「期限」の2つの組み合わせで優先順位を指定してあげる
メンバーはなかなか自発的には課題を相談してこないので、相談や報告をしやすい場をつくる
人は、自分で決めたことにしか動かない
職場にいるときは自分は、リーダーという役割を演じる役者だと思う
報連相・相
メンバーに自分で考えさせることがマネジメントの醍醐味
→
リーダーとしてやることが丁寧にわかりやすくまとまっていた、リーダーとしてやることに悩んだら立ち返りたい一冊
Posted by ブクログ
リーダー1年目からベテランリーダーまで、チームを率いるうえで不可欠な“根本的な哲学”を学べる一冊でした。
特に、「役割を担わせる」ことの重要性と、その効果の大きさを新たに実感できた点が大きな収穫です。
また、**「人は自分で動くと決めたことしか動かない」**という原理が、自分自身にもチームメンバーにも当てはまることを改めて認識できました。
Posted by ブクログ
労わることやセーブをかけるというアクションが大切。
目標を置きそこに対する行動基準は裏側で手繰り寄せながらも、自分で決めさせる。
その上で高い基準でアクションをさせる中で、今日は早く帰ろうというセーブをかけてあげることが大切。
そうすれば、指示ではなく自主的に動く組織を作れ、リーダーがそのバランスを制御することができる。
(もっとやろう!と言うリーダーはしんどい)
Posted by ブクログ
実践したいこと
・役割指示をする
・人は自分で決めたことでしか動かないことを理解する
・仕事を任せる時は目的と意味を伝える
・7人のうち一人は遊ばせる
・トラブル時の最初は「大丈夫?」から始める
・アドバイスは最初に一つ褒めてから
・定時外や休日には連絡しない
・メンバーとの会話には自分から足を向ける
Posted by ブクログ
印象に残ったこと
・人は、自分で決めたことにしか動かない
・チームとグループの違い
・報連相相
報連→メンバーのメリットなし
相→メンバー嬉しい。相を増やすと信頼関係できる
・ラスト近くのトラブル対応の話が心に残った。私の経験にも重なり共感
内容に目新しさは感じなかったが、以上から⭐️4としました
Posted by ブクログ
内容がスっと入ってくる本だった。
役職は別として、リーダー、もしくは先輩にあたる人は皆読むといいと思う。
マネジメントの本などになると評価の観点なども記載されているものが多いが、PJTリーダーの場合は自分で評価する以外のメンバーとも一緒にやっていく必要があるためそういった状況にある人は読むと知見が得られるだろう。
Posted by ブクログ
著者は会社の先輩?なので顔を浮かべながら読みました。ボトムアップさせるためのトップダウン力や、オンとオフの間のコミュニケーションなど、いろいろ教えて頂いた覚えがあります。
Posted by ブクログ
30代課長サラリーマンです。
管理職なりたてで、管理職って何をしたら良いのか、悩み購入。
プロマネでも管理職でも参考になることは多いが、人数が多い企業や粒揃いのメンバーがいる前提の話も多い。
スタートアップや成長過程の企業では、大抵、経験が浅く、基準もなく、メンバーのレベルや社内教育のレベルもバラバラなメンバーのみでチームビルディングを求められる。
という人には向かないかも。
以下、自分で感じたことや学びなどを残しておきます。
"誰もミスを犯したくて犯す人はいない"
"なぜミスが起きてしまったのか本当の原因はなにか?それを担当者としっかり話せているか??"
◯学び
・積極的に自分の能力の不足を開示すること。
これは逆の立場から考えても確かになぁー!となりました。人の役に立ちたいという本能があり完璧すぎる人に対しては役にたつというイメージが湧かず、寄り付きにくいとおもった。
◯疑問に思うこと
・できること、やりたいこと、2つ重なる範囲に役割をつくるとよいと言っており、
人数が少ない中で実現するのはなかなか難しい。やりたくないことであっても目の前の仕事に対して、無心で頑張れる人。
というか、そんなことでやりたくないだとか言う人は使えん。
後半で"人は自分で決めたことしか動かない!"と
教訓のように語っており、自分で決めてもらうよう"どうやって?"内側からやる気を出してもらうか、必要であるとおもう。
・役割指示に徹する宣言
役割指示で自発的に動く部下がいる前提の話である。大抵はいないので困る。メンバーを信じきれていないだけかもしれないが、"経験者無し、未熟なメンバーのみ"でのチームビルディングがあると良い。大体の成長過程の企業はおなじような状況にいるのだとおもう。
とはいえ、役割と目標を与えるのはリーダーの役割であり大切であると共感できる。
Posted by ブクログ
◾️リーダーの一番の仕事はチームメンバーの「マネジメント」つまりは、自分が任されているチーム全体で、最大の成果を得るための監督役。決して目の前の仕事を自分で上手にこなすことではない。
◾️役割指示をするときには、6W 2Hの要素をはっきり伝える。
管理職の上司がポンコツで日々イライラしているので、自分がその立場になったらこういう部分を気をつけようという気持ちになった。
【役職や肩書きがあることと、業務でのスキルや能力の高さは比例しない。「役職や肩書きは、役割を示すものでしかない」】と書いていて、納得した。