【感想・ネタバレ】こころの散歩(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

こんな窮屈な時代だからこそ、たまには、心に深呼吸させてみませんか? 目に見えるモノではない「心の相続」をすることの重さ、生きるためのエネルギーとなる「ノスタルジーの力」、そして「後ろ向きに前へ進むこと」の大切さ。自由闊達、融通無碍。九十歳をこえた作家が自らの豊富な経験をもとに綴る、「週刊新潮」連載のエッセイから選りすぐった、人生を楽しむためのヒント満載の四十三編。(解説・南陀楼綾繁)

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Posted by ブクログ

昔に五木さんが体験したことや私が知らない当時の文化人のエピソードなど新鮮な話が多かった。

戦後の大変な時代のエピソードは逞しくもあり、勇気づけられる想いがした。

五木さんは大学生時代はアルバイトに明け暮れており、授業料が払えず大学に休学を申し込むが、その場合未納の授業料を全額払うように言われた。だが、それは無理だと伝えると中退とはならず結局抹籍扱いとなった。中退は一つの公的な資格らしい。著名人の学歴詐称が時々問題になることがあるが、その裏には事情がある場合もあるのかなと思った。
後年、作家として活躍するようになってから大学総長にお会いして未納の授業料を払って中退扱いにしてもらったエピソードは面白かった。
中退も立派な肩書のようである。

相続問題では、両親から物的な資産を相続していないが、目に見えない物を沢山受け継いでいるということに気付かされたとあり、なるほどなぁと思った。

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2025年01月31日

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