あらすじ
14歳の時、ピアノを嫌っていた美咲が出逢ったのは、老齢の父と住むピアノの先生だった。彼女は、発想記号を理解する時は空き地に捨てられた冷蔵庫を思い浮かべればいいと不思議なことを言う。ピアノを好きになる美咲だが、先生には暗い過去があるようで……
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Posted by ブクログ
冷蔵庫に孤独なイメージがあるのも、冷蔵庫に入ってみたくなるのも分かるから、どことなく波長の合う小説でした。自分の支えになる趣味、指針になる先生が心の中にいると真っ暗な中でも進んでいける気がするね。
Posted by ブクログ
看護士をしている美咲は、職場で知り合った照明事務所で働く森本が手伝う写真展を訪れる。まだ準備段階の写真展は、元銭湯をそのままギャラリーにしたというちょっと変わった会場。森本の友人の写真展なのだが、その被写体は街に捨てられた粗大ゴミなのだ。そして美咲は、その写真の中に忘れられない冷蔵庫を見つける。
中学生の頃、自分にピアノを弾くことの素晴らしさを教えてくれたピアノ教室の先生・由貴奈との忘れられない思い出。美咲は、カメラマンの中野が 冷蔵庫の写真を撮った時のイキサツを教えてもらおうとするのだが…。
なぜ冷蔵庫?粗大ゴミの緑の冷蔵庫?設定が意外すぎるのに、ストーリーは淡々と違和感なく進む。読み終わると、とてもホッとした。
この作家さん、好きかも。
Posted by ブクログ
なにげない日常にも、ふと目をやるだけでいつもと違った見え方をしたり、言葉にすることで自身の中で噛み砕かれ理解を深めることができる。そんな日々のきらきらを教えてもらった。