あらすじ
創作大賞2023(note主催)朝日新聞出版賞受賞作! 家事代行歴3カ月・津麦の新しい勤務先はシングルファーザーの織野家。家の中に入ると「洗濯物の海」が広がっていた──。仕事・家事・育児……何かを頑張りすぎているあなたへ贈る物語。期待のデビュー作!
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Posted by ブクログ
家事代行として働く津麦は、一家6人暮らしシングルファザーの家に通うことになる。散らかった部屋、にぎやかな子どもたち、慌ただしい毎日。
最初は仕事として距離を置いていた津麦だったが、子どもたちとの何気ない会話や、父親の不器用な優しさに触れるうちに、自分自身の過去と向き合いながら、家事という仕事の奥にある“人と人をつなぐ力”を知っていく。
Posted by ブクログ
商社で働く夢を叶えた津麦だったが、新卒5年目にして過労で倒れてしまったことを機に、家事代行サービスの派遣として働き始める。
その中の1軒、5人の子供とシングルファーザーの織野家での仕事を通して、家事に一心不乱だった母親を思い出しながら、織野家を支えられるような家事について考え始める。
これ以上何を綺麗にするの?と思うほど家事にのめり込む母親や、服でできたクリームイエローの海ができるほど家のことが回っていない状態なのに、家事代行サービスを活用しない父親が私には理解できなかった。多分私にとって親に求めるハードルはまだまだ高いのだろう。
二人とも織野氏が思っていたような「妻ならもっとできた」という幻想を追い求めすぎて、自分を追い詰めて、その理想に追いつけていない自分を認められなかったのかな。
織野氏はそこから脱却しつつあって、「察してほしい」から相談するスタンスに変化できたけど、母親は難しそうだな…