クリームイエローの海と春キャベツのある家

クリームイエローの海と春キャベツのある家

小説・文芸
1,650円 (税込)

8pt

創作大賞2023(note主催)朝日新聞出版賞受賞作! 家事代行歴3カ月・津麦の新しい勤務先はシングルファーザーの織野家。家の中に入ると「洗濯物の海」が広がっていた──。仕事・家事・育児……何かを頑張りすぎているあなたへ贈る物語。期待のデビュー作!

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    朝日新聞出版
  • タイトル
    :
    クリームイエローの海と春キャベツのある家
  • タイトルID
    :
    1555443
  • ページ数
    :
    200ページ
  • 電子版発売日
    :
    2024年04月05日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    2MB

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クリームイエローの海と春キャベツのある家 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    自分に無力感を感じているときに読むと、自分にも誰かのために考えたり、動いたりできるのかもと思えるかもしれません。クリームイエローの海が意味するもの。それは、基本的には人間のマイナスの部分を象徴していますが、この本では誰かのための努力とか不器用さとか頑張りとか、人間の温かい部分を表しているのかなと思いました。読み終わった後も、自分を肯定してくれているようなあたたかさを感じるお話でした。

    0
    2026年08月02日

    Posted by ブクログ

    穏やかな内容の本を読めるということは、自分の心の状態が穏やかだということ。
    自分の苦手分野を主題とした内容の本を読めるということは、苦手を克服したいという願望が芽生えてきているということ。
    今、このタイミングでこの本に出会えてよかった。

    主人公は、商社の激務で身体を壊して退職し、家事代行サービスで働き始めた津麦(つむぎ)。
    幼い頃から、毎日取り憑かれたように家事にのめり込む母親に手厳しく教育されてきた影響で、一通りの家事はこなすことができるようになっていた。
    彼女が新しく受け持つことになった織野家には、シングルファーザーと、五人の子どもたちがいた。
    部屋の床一面は家族全員分の洋服で埋め尽くされ、見たこともない光景に津麦は呆然とするが、要望は片付けではなく、予想外にも「食事を作ってほしい」。
    自分が織野家のためにしたいと思うことと、織野家から求められることとの間に乖離を感じた津麦は、悩みながら、そもそも家事とはなんなのか、何のために人は掃除や料理をするのか、考えるようになる。

    津麦がご飯を作るシーンが何度か出てくるのだが、その料理がどれも本当に美味しそうで、心があったまって、不覚にも急に涙まで出てきてしまった。
    食材も、調味料も、手順も至ってシンプル。
    誰でも、どこのスーパーにでも売っている食材で、ぱぱっと作れるメニューばかりだ。
    それなのに、読んでいると、フライパンで熱されている食材の香りがふんわり漂ってくるような、油がパチパチいう音が聞こえてくるような、あったかくて、穏やかで、どこか切ない気持ちになった。
    その切なさの根源は何だろうと考える。

    わたしは家事が苦手で、中でも料理が絶望的にできないので、夫や息子にいつも気を遣わせてしまっている。
    何品か作っても全体的にイマイチで徒労感だけが残ったり、美味しいと言ってもらえたものを繰り返し作って飽きられてしまったり、わけのわからない高い調味料を買ってみるも、慣れない味に全員で顔をしかめることになったり、そんな苦い記憶ばかりだ。


    「名前のある料理を作るのが間違いないよ」
    「◯◯の××風、というようなレシピは、だいたい味が複雑なことになるから避けた方がいいね」
    というのが、夫から来る定番のアドバイス。
    名前のあるもの。肉じゃが。生姜焼き。カレー。筑前煮。照り焼き。そうね、間違いなさそう。
    でも性格が捻くれたわたしはつい、基本の味が確立されていないのにふらふらっと脇道に逸れて、隠し味とか言ってバルサミコ酢とかフレーバーのついたオイルとかなんか珍しい種類のよく知らない野菜とか、そういうものを入れてしまう。
    自分でも、絶対にそれが間違っていると思う。

    津麦が作る料理の数々を見て、やっぱり夫の言うことは正しいな、と、改めて反省したのだった。
    結婚してもう15年になるけれど、年々、夫の言葉に対して反射的にシニカルな対応を返してしまうことが増えてきた自覚がある。
    いやでもこれ入れたら味に深みが出るって聞いたし。あなたがこないだもうこれ飽きたって言ったから仕方なくちょっと変えてみたんだし。旬の食材がいいって言われたから今が旬の(この見たことも聞いたこともない野菜だか何だかもわからない)これ、買ったんだし。
    わたしにだって言い分はいくらでもある。
    でも、どちらが正しいのかは明白だ。

    最近は、スーパーやコンビニで売っているお惣菜の類もクオリティが本当に高くなった。
    種類も豊富で、どんどん新商品も現れる。
    手間はかからないし、洗い物もいらないし、野菜や米の価格が高騰していることを考えれば、下手したら自分で作るよりも安上がりでさえある。
    日々そういうものに甘え、頼りまくっているわたしは、この本を読みながらあたたかい気持ちになれたけれど、同時に、切なさも感じずにはいられなかった。
    便利さや楽さを追求した食卓には、やはり何か足りないものがあって、わたしはそれを今からでも、少しずつでも埋めていきたいと思った。

    鶏肉とキャベツのトマトカレー。
    ブロッコリーのバター醤油炒め。
    二度目に織野家を訪れた際に津麦が作ったメニューの一部だ。
    ちょうど今日はスーパーで鶏肉が特売日で、戸棚にトマト缶もあったので、真似をして作ってみた。
    食材や調味料の細かい分量は記載がないから、苦手な目分量で、しょっちゅう味見をしながら。
    たぶん、美味しくできたと思う。
    今夜は夫が出張でいないので、息子と二人の食卓になる。
    美味しいって言ってもらえたらいいんだけれど。

    0
    2025年10月10日

    Posted by ブクログ

    家事に正解はないので他人と比べる必要はないという考え方はすごく良いなと思った。私は料理を作ったり掃除をするのがとても苦手で、大人になったらどうなるんだろうととても不安に思ってたけど最初から完璧にできる人はいないし、こうじゃなきゃいけない!!なんてことも無いので少しずつ覚えようと思った。
    しかし津麦のお母さんはなんであんな態度だったのかなということだけ少し気になった。

    0
    2025年03月22日

    Posted by ブクログ

    ほんのり心が暖かくなる本でした。
    じとーっと張り付いた取れない汚れが、少しづつ話が進むにつれてとれていくかんじ?

    続きが気になってあっという間に読み終わった。

    家事代行で行った先の家族に踏み込みすぎず、恋愛ものにならなかったのもいい

    0
    2026年09月25日

    Posted by ブクログ

    母との記憶って、こうやっていつまでも尾を引くよねー…。乗り越えるというか受け容れるというか、それって簡単じゃない。結局、今出来る目の前のことを大事にするしかないっていう結論に達するの、何度目だろう(苦笑)

    【備忘録】
    P142
    たった一度では無理でも、諦めて終わらせてしまわなければ、少しずつ変化は起こるのかもしれませんね。

    0
    2026年06月23日

    Posted by ブクログ

    新人家事代行サービスの津麦が、シングルファザーで5人の子どもを育てる織野家に派遣されるところから物語が始まります。

    完璧を目指すのではなく、その家に適した家事を行わなければならない。その点が、他人の家で家事を行う難しさだと感じました。家ごとに、独自のルールや癖みたいなものはありますよね。。

    話がシンプルで、全体的に悩みながらも前向きに進んでいく感じなので、読後感はすっきりです。ただ、大人ひとりで未就学児もいる5人の子育ては、現実的ではないのかなと思いました。

    0
    2026年05月23日

    Posted by ブクログ

    生活パターンは人それぞれで、支援はその人に合わせて行うことに大きな意味があるのだと考えさせられました。
    自己満足ではなく、利用者満足であるべきだと感じました。
    ほのぼのとした家族に幸せが訪れそうで楽しく読みました。

    0
    2026年01月29日

    Posted by ブクログ

    主婦、主夫。家事労働は当たり前ではなく、だからこそ、日々の家族を形作るものとしてとても強い力を持っているのだろう。仕事は、「事」に「仕える」こと。大変なことも楽しいことも、考え方、視野の問題かもしれない。精一杯、自身の仕えているものに、敬意を表して働きたいと思った物語。

    0
    2025年12月14日

    Posted by ブクログ

    コンパクトで読みやすい。毒がなくてほっこり爽やか、タイトルとカバーが好きな人はいい感じにぺろっと読めると思います。

    0
    2025年08月17日

    Posted by ブクログ

    タイトルと表紙でジャケ借り。

    家事代行の津麦と、シングルファーザーの朔也と5人の子どもたちのお話。パパ一人で5人の子ども……もう大変どころの騒ぎではない。
    家事が崩壊してしまっている織野家だが、読んでいて辛くなるほどパパが頑張るし、気を張っている。頑張るけれどこぼれ落ちた家事が、海のように大きくなってしまっている。

    家事とは何なのか。生活とは、生きることとは?
    みんな完璧にやっていると思うかもしれないけれど、意外とそんなことはないのかも。
    毎日、仕事に家事に育児に追われていて、あれもこれも頑張らなきゃ、と思っていたけれど、少し肩の力を抜いて、できる範囲でほどほどに頑張ればいいんじゃないかなと思わせてくれた作品。

    表紙みたいに優しくてあたたかいお話でした!

    0
    2025年07月01日

クリームイエローの海と春キャベツのある家 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    朝日新聞出版
  • タイトル
    :
    クリームイエローの海と春キャベツのある家
  • タイトルID
    :
    1555443
  • ページ数
    :
    200ページ
  • 電子版発売日
    :
    2024年04月05日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    2MB

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