あらすじ
休みなよ、って言われても。
・休日、何もしてないのに気づいたら夕方になっている。
・お休みなのに、つい仕事のメールをチェックしてしまう。
・折角の休みだからと、逆に予定を詰め込み過ぎてしまう。
・全然休めた気がしないまま、月曜の朝を迎えてしまう。
・「休みの日って何してるの?」と聞かれるのが怖い。
――ひとつでも当てはまってしまったあなた、必読です!!
働き方改革時代、ワークライフ「アン」バランスなあなたに贈る、休み方の処方箋(エッセイ・アンソロジー)!
覗いてみません? あの人たちの、休み方。
(執筆者一覧・50音順)
麻布競馬場、伊沢拓司、石井ゆかり、石田夏穂、岡本 仁、角田光代、角幡唯介、くどうれいん、古賀及子、小西康陽、斉藤壮馬、酒井順子、酒寄希望、向坂くじら、佐藤良成、杉本裕孝、高橋久美子、滝口悠生、武田砂鉄、竹田ダニエル、つづ井、年森 瑛、永井玲衣、蓮實重彦、平松洋子、藤代 泉、古川日出男、星野博美、堀江 栞、益田ミリ、宮内悠介、宮田愛萌、吉田篤弘
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
「休み」をテーマに23名のエッセイが掲載されている。
他にも心に残った作品はあるが、特に好みだった7つのメモ。マイベストは、②すべてを明け渡す、かなぁ。。。
エッセイによって、「時間」と「精神」の2つの比率が異なるのだけど(会議の長さや忌引への問題提起など、全く別の視点のエッセイもある)、「休みたいけど休めないの!」→それは時間と精神どっち?か読み取りづらいエッセイは、共感しづらかったかなー。
①不眠者の休息(麻布競馬場):寝ようとすると、いろんな残タスクを思い出したり、知人の面白い作品を思い出す。
無価値な時間が嫌いな作者は、休むこと=無価値な時間=無価値な自分に感じてしまう。正解ポイントをより多く獲得するために生きてきた。ランニングは意識的な無価値な時間。身体は疲れているが、でも、眠れない。
○バリキャリの苦悩って感じ。価値を出すことに乗っ取られないようにしたい作者の気持ちはわかる、少し前の自分なら首がもげるほど、そうそうと言って共感しそう。
②すべてを明け渡す(伊沢拓司):お金で時間を買い、時間で経験を買う。高校時代のトラウマから休むことへの恐怖がある。修善寺近くのお店での体験をきっかけに、主導権を他の人に預ける時間、出来事をそのまま受け止める時間を取れるようになる。
◯夕方に溜まった仕事に手を出す事自体は、負のループとは思えないが、自分も夕方に活動的になるタイプなので、何かわかる。(そもそも頭がいい人の、休んでない時間の使い方も知りたいところだが。)言葉選びもかわいらしくて、情景が浮かぶ素敵なエッセイ。
③自分の時間を休む(古賀及子):子育てで自分時間を取れなくなり、ライフハックを駆使するも、最後は「自分の時間を休む」ことに決めた作者。気持ちが緩んで驚くほど楽になった、すべてを完璧にこなさないことが、作者の休みだったんだろう。
◯頑張りすぎなくて良いよ、完璧に過ごしても、過ごさなくても、何だかんだ時間は過ぎるよと言ってくれているような気がする。自分の時間を捨てることをポジティブに切り替えたところが素敵。子どもが成長して自分の時間が増えてきた今、二日酔いできるまで飲める幸せの感じが伝わる。①の作者に読ませたい。
④ふらぬーる(斎藤壮馬):ちょっと特別な散歩の紹介「道中、いい感じのお店を見つけたら、いつでも入ることができるだぞ」
◯わかる、わかる、とニヤニヤしながら読んでしまった。冒頭の会話のような文も素敵。色や匂いが伝わってくるような、お気に入りのエッセイ。
⑤それを「休み」としてしまえばいい(武田砂鉄):
「一般的な基準で休むを休みを考える必要はない。 仕事がスムーズに進んで生まれた1時間を 休みとしてしまえばいい」
◯休みとメリハリがついていて、理性的かつバランスが取れた素敵な考え方!
⑥ヤスムノコワイ(星野博美):卒業旅行で1ヶ月サムイ島、パンガン島に居た間、バックパッカーが 結局 大衆映画を見たりハッシッシに溺れているの見て、休みと退屈が背中合わせであることを目の当たりにした。 「時間とは恐ろしい存在で〜監視員のいる小さな屋内プールではなく常に目の前に大会が広がっている感じだ。」
◯程よく働くことで自律するということを思い知らされる。強烈な旅行エピソード。
⑦確かにそういう時間があったということ(堀江栞)
◯読んでいて、悲しさの雲に一筋の光が入っていくような幻想的なエッセイだった。彼女の絵を見てみたい。
Posted by ブクログ
著名人たちが雑誌「群像」に掲載した、「休む」をテーマにしたエッセイ集。
仕事は所謂サラリーマンで、過去働きすぎて心を壊しかけたこともあった(その割に出世しない昇給しない)、
休日やアフターファイブ、趣味に突っ走ろうとして、例えばランニングでは練習疲れで燃え尽きたり(その割にタイムも持久力も向上しない)、ボルダリングでも週3から4ペースで通って全身倦怠感を覚えたり(その割に課題レベルあがらない)、酒を呑んだら行き過ぎて悪い酔い方をするし、読書も新しい小説を追いかけきれず…。
周りがドンドン成長していくのをしり目においてかれる感を感じることばっかり、休んでなんかいられない…って、趣味やってるから休めないって本末転倒やんなぁ。
SNSで他人の頑張ってる姿を見ると焦るし、自己嫌悪に陥りがち、という現代病に罹患してるよなぁ、もっと自分本位になって、元気に趣味を楽しむために休もうよ…ってあれ?休みを充実するためこその趣味じゃないの?俺なにやっとるねん
そういう人たちがいっぱい出てきます。そして俺以上に著名人たちは休まない、本業だけでなく本業につながるあれやこれや家事雑務に育児、たまの休日は趣味に旅行に運動…。アクティブに行動し続けるからこそ、成功するんだ、町名になるんだなぁと。
Posted by ブクログ
休む“ヒント”であって「私はこんなふうに休んでいます」「こんなふうに休むのがいい」ということが書いてあるわけではない。
筆者のほとんどが、「休むことが下手、もしくは苦手」と書いているのに休みの定義を書いている。わかりやすく書いてあるエッセイは少なく、リラックスを求めて読んでいるのに、難しい言葉で余計に疲れてしまう。
仕事でも遊びでもしっかりやらないと、ちゃんと休めないっていうことには気付きました。