【感想・ネタバレ】科捜研・久龍小春の鑑定ファイル 小さな数学者と秘密の鍵のレビュー

あらすじ

元科捜研研究員の著者が描く、最前線の警察科学捜査ミステリー! 特殊捜査班の熊谷は、ほぼ全焼した養護施設に向かい、科捜研の小春と共に、出火原因の調査を行う。すると煙草の不始末による失火で、その煙草を始末したのは、行方不明の少年・望だと判明。彼が書いた遺書も見つかった。しかし、望が生きていると踏んだ小春は熊谷と共に捜査を続行し……。第22回『このミス』大賞・隠し玉作品。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

身に覚えのないインサイダー取引を疑われた男性サイド、養護施設の火事からある少年を追う警察サイド(一応この警察側の熊さんこと熊谷が主役)、そして追われる少年サイドと複数の視点が入り乱れるので、特に前半は混乱した。
特にインサイダー取引の件と火事の件が全く繋がりがなさそうなので、より混乱を誘うという。
中盤「公彦おじさん」なる人物の立ち位置が分かってくると、途端に物語の解像度が上がったのを感じた。
そういうことだったか!
しかもこの「公彦おじさん」の謎は二段構えなので、最後の最後でしてやられました。
それは予想していなかった!
一応作中に伏線はあったんですけど。

毒舌な科捜研所属の女性(小春女史)と、ある理由から爪弾きに遭っている特殊捜査班の男性(熊さん)が、段々とバディになって事件を解決する物語。
人物も事件も複雑に絡み合うし、某ドラマに比べて随分と泥臭い捜査に、組織との衝突、厳しい現実などなど、生々しい話だったように思う。
キャラ設定はラノベ寄りなので、小難しさなく読めるのが魅力か。
それでいて、各キャラ基本的に何かしら重い設定持ちなので油断なりませんが。
熊さんの家族問題、今後いい方向に進んでくれるといいが。

あと、インサイダー取引疑われた彼、結果的に完全にとばっちりだったので気の毒すぎた。
杜撰な捜査した某部署は謝れやと切に思った。

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2024年05月21日

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