あらすじ
出版不況と言われて久しいものの、「本」という形態のメディアは決して不要となったわけではない。しかし、ネット書店で本を取り寄せる習慣は私たちの生活に定着し、本を「買う」場所は激変した。商店街のちいさな書店はもはや当たり前の風景ではなくなっている。しかし、それでも新しい「本屋」を開く店主たちがいる。いま、なぜ本屋なのか――。北海道から九州まで。全国の気骨ある書店を訪ね歩いたノンフィクション。
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Posted by ブクログ
北海道から熊本まで、11の個人書店を取材したルポルタージュ。必要としている人に本を手渡す、使命感を感じた。本屋がなくて本にアクセスするのが難しい地域が意外とあることにびっくり。移動本屋の話は、江戸時代の貸本屋を思い出した(改めて調べてみると貸本屋システムすごい。本が借りられにきてくれるとか)。どんなに本離れが進んだと言われても、本屋が少なくなっても、本は人間に必要なものだと思う。
あとがきを読んだら、取り上げられていた定有堂が閉店していてショック…
本屋という空間で自分を癒す、っていう感覚はすごくわかる。なぜかはわからないけどたしかに、本屋っているだけで自分を取り戻せる感覚あるな。
ジュンク堂とか丸善とか三省堂とか、大型書店に行けばなんでもあるし、いくら見ていても飽きない。そう思っていたけど、大型書店では取り扱いのない本というのもあることを知った。そういう本を選書して、地域の人たちとそうした本の媒となる個人書店のあり方ってすてきだなと思う。
「どんな本を選び、取り揃えているかは、書店主の探ろうとしている人生の歩き方そのものだ。」