【感想・ネタバレ】脱植民地化:帝国・暴力・国民国家の世界史のレビュー

あらすじ

いまある世界の始まり

脱植民地化は、18世紀末のアメリカ独立革命とハイチ独立に始まり新世界を席捲した第一波から、20世紀末のソ連解体によって引き起こされた第四波にいたるまで、複数回にわたって起きてきた。本書は、第二次世界大戦後のアジア・アフリカ全域で生じた第三波を、こうした長期の歴史に位置づける。また、世界各地の事例を比較検討することで、脱植民地化という現象の特徴を浮き彫りにし、今日にも繋がるさまざまな暴力の源をグローバルな視点から問い直している。脱植民地化の概説書としての本書の最大の特徴は

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Posted by ブクログ

「脱植民地化」は通常、第2次世界大戦後から1960年代にかけて起きた西洋・日本帝国からの公的解放を指すが、ケネディは、歴史的には脱植民地化には4つの世界的波があったと指摘する。すなわち、①1776~1820年代においてアメリカ大陸で生じたもの(アメリカ合衆国、ハイチ、ブラジルなど)②1917~1920年代、③第2次世界大戦後の旧植民地独立、④1989年以降のソ連崩壊である。
本書における重要な指摘として、脱植民地化とはしばしば旧宗主国が想起するような平和的移行ではなく、著しい暴力による抵抗をともなっていたこと、また脱植民地化=脱帝国主義ではなく、帝国主義は脱植民地化以後も形を変えて継続してきたという点が挙げられる。帝国主義について明確な定義をあたえてはいないが、他のネイションへの支配という観点から見れば今日のアメリカ合衆国はあきらかに帝国の範疇に含まれると述べ、将来的に第5の脱植民地化の波が生じうると示唆する。

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2024年12月30日

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