あらすじ
2005年9月に大腸がんが発覚した鳥越俊太郎。腹腔鏡下手術を受け、仕事に復帰するものの、肺と肝臓への転移を繰り返し、これまでに、4回の手術を受けた。大腸がんのステージは「4」。――手術、リハビリ、現場復帰、抗がん剤との戦い、転移――。その時、鳥越は、家族は、医者は何を考え、どう動いたか。事実を追い詰めることを職業としている「取材者・鳥越」が、「がん患者・鳥越」を冷徹に観察し、記録した、がん患者の真実の書。
●人間は、自分ががんに侵されているとわかったとき、何を考え、治療ではどのような難問に遭遇し、何を痛み、どのような辛さを抱えて生きて行くのか? そのとき最も身近にいる家族は何を思うのか?
自分ががん患者になった以上、冒頭にあげたような疑問に応えようと思った。(あとがきより)
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
テレビのドキュメントで拝見した様子が、今度は本となって発刊したとご本人が番組の中で紹介されていて、やっと手元に届いた。
以前からマスメディアの中におられていて、共感できる人物であったので読みたかった。誰もが、死と隣り合わせの癌ともなれば、隠しておきたいでしょうが、ジャーナリズム魂とでも言いましょか、闘病記録を包み隠さず書かれていて、さすがと感動しました。
癌には無縁と思ってる自分でも、日本人に2人に1人は癌になり3人に1人は亡くなる現在、検査しなくてはと思わせて頂きました。そして、現在闘病中の患者さんにとっても励みとなる事でしょう。
鳥越さんは、何処までもポジティブだなあ~と凄さに感心させられました。陰で支えられてる奥様の存在は、それ以上に凄いだろうなあと女性の立場からも想いを馳せられます。
どうぞ、お大事にして活躍頂きたいものです。
Posted by ブクログ
緩和ケア学会で講演を聴いて、分かりやすかったのでもっと知りたくなって読んでみた。一般の闘病記と違い、職業柄か客観的に自分の治療経験が書かれていて読みやすかった。病院の事もしっかり調べた事を基盤に書かれていて勉強にもなった。
Posted by ブクログ
ある日突然の下血、そして検査でガンを直視し、宣言される。
その後もあちこち転移し、4回の手術。しかし前向き思考で、楽しんでいる
風にさえ思えるから不思議です。自分だったらどうするか?を考えさせられる一冊です。ホンと、家族って大切ですね。
Posted by ブクログ
「取材者・鳥越」が「がん患者・鳥越」を正に客観的に冷静に記録されている記者魂そのものが、貪欲に生きることへつながっていると感じた。
これからも、鳥越さんの試みが出来る限り、長く続いてくれることを願う。
著者のようにこれだけのがんに対しての最新の優れた医療を誰もが受けられないことの方が多いのではないだろうか?と言う思いもあるので、がん患者としての経験を語ることで、何か今のがん治療・看護の向上に繋がって繰れたらと切望。
Posted by ブクログ
2011年震災の起きた、まさにその時にステージ3の結腸がんの手術を受けました。肝臓に転移しているため現在抗がん剤治療を受けております。
鳥越さんがTVでがんを告知されたことは知ってはいましたが、自分が同じ病に侵されてみると鳥越さんの強い意思とジャーナリズム魂(「取材者 鳥越」が、「がん患者」 鳥越を出来る限り客観的に観察し、記録を残したい)に勇気を与えられております。
癌と死を最後まで冷徹に見据えた、戸塚 洋一先生と共通するものがある。「がんと闘った科学者の記録」文春文庫 戸塚洋一著
Posted by ブクログ
何度も手術を繰り返し、癌から生還してきた作者。
どうやって克服したのか知りたかったが、治療や手術を見たまま感じたままに書いただけで、食事や生活習慣についてここを改善した、といった内容はなかった。
Posted by ブクログ
ステージⅣの患者の状態、その後に考えられることを改めて勉強しようと、本を探していた時に、この鳥越さんの本を見つけ、彼なら客観的に書いてくれているのでは?と、手に取った。
やはり、ジャーナリストだからだろう。
一般的な闘病記とは少し違った客観的な目線がある。
もちろん、そうじゃない部分もあったけど。
鳥越さんは、運が良かったと思う。
病院により、癌に対する手術、抗がん剤などの治療方法は、全く違う。
そんな中で、その当時に実行されていた治療方法の良い部分をしっかり受けられていると思う。
病院選びって、本当に大事。。
分子標的薬というものが出始めた。と、本書で書かれているが、2015年現在では、当たり前に分子標的薬が使われている。
癌治療は、本当に日進月歩だなーと、感じた部分。
癌にしろ、他の病気にしろ、自分もしっかり病気や病院を調べて、勉強する必要があると切実に思う。
Posted by ブクログ
がんにかかりながらも雄々しく生きて行く著者に感動しない人はいないと思うが,この人が受けているような最高の治療を受けることなくこの世を去っていった人達がどれくらいいるのだろうかと考えざるを得ないのも事実である.
恵まれた人の自慢話を読まされたと思うのはひがみすぎかな.