あらすじ
仲良し5人組が、1人ずついなくなる。「私は悪くない」から始まる「エゴミス」!
いわゆる「HSP」であるヒトミは、その繊細な性格のせいで損ばかりしてきた。大学時代からの親友4人を見て劣等感をくすぐられ、また惰性で付き合う彼氏やアルバイト先の人間関係などに辟易していた。ある日Kポップにハマってしまった彼女は、無垢なアイドル達のきらびやかな笑顔を見て、自分もすべてを捨てて渡韓しようとする。
女性5人それぞれが自らの「生きづらさ」を語るが、いつの間にか他人への浅はかな羨望、嫉妬といった黒々とした感情が渦巻き......
「Cocoon」シリーズの作者が贈る、全く新しい「生きづらさ」文学。
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Posted by ブクログ
最後の数ページで急に激辛になる
それまではいろんなパターンで生きづらい人を描いていて今どきの社会性というか、読者に寄り添う系なのかと思っていたら急に痛烈なメッセージでビビった
もっとも印象的だったのは「暇だから生きづらさを感じる」という点
たしかにマンモス飼ってた頃や戦争してた時はそんなこと考える余裕はなかっただろうし、物や情報が溢れてる現代ならではので悩みなのかな。
Posted by ブクログ
「本当に大切なのは何かに責任転換することでも他者の承認を得ることでもなくて、生きづらさにもがく自分を、自分自身でありのまま認めてやることなのに…。」
生きづらさについてとても考えさせられた。
Posted by ブクログ
「この世の中が生きづらい・・・生きづらい中で必死に頑張ってる私・・・もがいてる私・・・かわいそうな私・・・」
肯定して欲しいんですか?
あなたみたいに苦しい思いをしている人はたくさんいるのに、自分だけは特別って思ってるんですか?
カワイソウって言ってあげましょうかw
世の中に対して生きづらいと感じている5人に焦点を当てた5編から成る小説。
各章のタイトルは下記の通り
1,「繊細さん」の生きづらさ
2,「バリキャリ」の生きづらさ
3,「専業主婦」の生きづらさ
4,「インフルエンサー」の生きづらさ
5,「生きづらさを見つめる人」の生きづらさ
自分や周りに当てはまる人はいるかもしれない。
そういう人たちに寄り添う本なのかと思いきや全然違う。
「生きづらい」って結局なんなのか?
思ったように物事が運ばないこのなのか。
本当の自分を偽って周りの期待する人物を演じることなのか。
周りの反応に敏感になってしまって本音が言えないことなのか。
みんな大なり小なり「生きづらさ」は抱えている。
だからと言って「生きづらい」ことを盾にして怠けたり動かないことの言い訳にしたって仕方ない。
その生きづらさはあなたが勝手に虫眼鏡で拡大しているだけかもしれない。
「生きづらさ」を見つめることで、他のことから目を逸らしたいだけかもしれない。
それって生きづらさを抱えた自分、それでも頑張ってる自分に酔ってるだけじゃん。
その人たちが抱えている「生きづらい原因」を取り除いても、別の生きづらい原因を見つけてまた言う。「生きづらい」と。なぜならそれが心地よいから。何かのせいにしてるのが一番楽だから。
本当に生きづらいと感じているのならごめん。
でも「生きづらい」と感じてる自分に酔ってるんだったら、カワイソウって言ってあげるよw
Posted by ブクログ
久しぶりに一気読みしました。生きづらさをテーマにした現代的な小説かと思ったらそうじゃない。ある意味ミステリー?途中「こっわ…」と声が出てしまいました。
若者と接することが多い職業なので、昭和生まれの根性論で生きてきた私は、現代人(特に若者)は生きづらさを抱えている人多いな〜なんて思っていたので、いやいや、「生きづらさモドキ」もいるのね、と新しい考え方が生まれました。みんな結局自分が大好きw
Posted by ブクログ
最初は自分ごと化できない物語続きで共感できなかったけど、ラストスパートが自分のこと言われていて恥ずかしくなった。
生きづらいとは感じたことないけど、他力本願だったり環境のせいにしたりカワイソウな自分に酔っていたりするし、虚栄心も大きくなりがちだから自分のこういうところ痛いな、受け入れたいなって思えた。
でも一方で、リンはこういう気持ちが微塵もなく、偉そうに言える立場なのかなとも思った。
(物語の役割上しょうがなくはあるが)
できた人間なんてそうそういなくって、みんなどこかではこういう不完全さ、恥ずかしさも持ち合わせているんじゃないかな?
だから、考えすぎたり、無駄に揚げ足取りすぎたりするのも違うんだろうなって思った。
Posted by ブクログ
確かにこれは後味は悪い靄持たする終わり方だった。
でも考えさせられることもありつつ、良かった。
樹の言葉で刺さった言葉がいくつかあるけれど、全部共感は出来なかったな。恩人である葵に執着というか依存していた部分もあって妄信している部分もあるのだろうかと思ったら、葵の分析もしていたし、そういう訳でもなさそう。余計に共感できなかったけれど、ストーリーとしては面白かった。
我慢するな、わがままになれというようなことを言っていたが、全てそれに該当する訳では無いんだよな...。
このセリフ好き。
「石橋を叩いて叩いて、ヒビがないか調べてはまた叩いて、渡るか渡らないかを迷っているうちに、人生は終わってしまう。」
Posted by ブクログ
読んでいって「この人が犯人かな」と思いつつ、読み進めていったけれど、犯人は意外な人物で(違う人物で)驚いた…。
「世の中は生きづらい生きづらい」と、もがいている登場人物だらけだけれど、本当に生きづらい世の中なのだろうか、?
「生きづらい」と言っているだけで自分を正当化しているだけなのではないだろうか。この本にはそれぞれ違った性格や環境を持つ登場人物が出てきて、それでも共通するものがそれぞれの「生きづらさ」に行き着く。
そんな登場人物たちが次々亡くなったり過ちを犯したり自殺したり…していき、、、
読みやすく書かれているので、夢中になって2日で読んでしまった!読書苦手な方でも比較的読みやすい方なのでオススメかも。でも後味が悪いので、そこにはお気をつけてください、、!