あらすじ
「魔法使いの猫」という運命に翻弄され続けた兄弟・理央と真央。だが、彼らは自由を求め未来を守るため、最後の大きな選択をする。それぞれが望んだ世界の結末やいかに――。
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Posted by ブクログ
ちょっと物足りないけど、まあハッピーエンドでよかったなーって思いながらカバー外したら、喜久田先生、描ききれなかったんだろうけど、ほんとうにキャラのこと愛してたんだなあって伝わってきて涙出た(;_;)
Posted by ブクログ
双子の前世の”最強の魔法使いの猫”と最強の魔法使いの物語。トリップファンタジー。トリップといってももともとはその世界の魂であったし、彼らはそこに居場所をきちんと作る。自分で勝ち得さえする。自分のアイデンティティのよりどころは周囲になく(双子の兄弟以外)、自身に集結している時点である意味すごい主人公だ。
正直言って話は二転三転する。他の国の話をしてみたり、王位の話をしてみたり、家族の話、猫の力、設定としてはすごく楽しいのになんか上手く当てはまっていない気がいつもした。
双子の趣味や力のすべてが説明されたわけではないし、円満解決しすぎた。そして彼は永遠にこの光景を繰り返す。救い救われ目的を達成し続けなければならない。時間を繰り返し、生命を使うということはそういうことだろう。
別に彼らが悲劇的と言っているのではない。むしろ悪意すら感じるほどに円満だ。彼らの世界は守られた。では国は家族は魂は一つの生命としての人格は。それが転生や魂が入れ物を変えることで浄化され美しいものになり人格を残すことなどあまりしんじられない。
ただ私はこの結末に食って掛かっているだけだ。あまりにも綺麗で円満でなにも残らないような気がするのだ。
ただこの薄い感じの絵と、細かい装飾的な背景や模様が可愛かった。主人公のキャラも今の現代の高校生っぽい実力の伴わない正義感、無気力感がとてもファンタジーの世界に異色を落としていて面白かった。