あらすじ
人とお金と人生について学べるビジネス小説!
コスメ業界で働く加藤スミレは、リモートでゆるく働く毎日にどこか物足りなさを感じていた。そんなスミレにあるとき、上司から突然の「クビ」宣告が。絶望するスミレだったが、ハローワークや周囲の人の話を聞くうちに、かつて「起業したい」と感じていたことを思い出す。昔から本が大好きだったスミレ。これはもしかして「好きなことで生きていく」に挑戦できるラストチャンスでは? 転職先も決まらず背水の陣となったスミレは、意を決して起業家の知り合いを訪ねてみるが……。
スキルも人脈もお金もないスミレは、本への熱い「想い」だけで起業できるか!? 貧困、孤独、どん底から這い上がり夢を実現させた女社長の唯一無二のスタートアップ奮闘記! キャリアや恋愛に悩みながらも、資金調達や仲間集めといった困難のひとつひとつに体当たりで立ち向かっていくパワフルな主人公の姿をリアルに描く。
電通での激務を経てオンライン書店「Chapters(チャプターズ)」を起業した著者が、これから起業を考える全ての日本人に贈るビジネス小説。
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Posted by ブクログ
森本萌乃さんの才能を改めて感じた。
初小説とは思えないくらい読みやすく、言葉選びも自然で、スミレちゃんの感情にすっと入り込めた。起業というビジネス寄りのテーマなのに、説明っぽくなりすぎず、ちゃんと物語として読ませる力がある。
スミレちゃんは、特別な天才ではなく、等身大で頑張る人として描かれている。
だからこそ、失敗しても、迷っても、泣いても、それでも次の一手を考える姿を応援したくなる。
起業は、華やかな成功物語ではなく、ひとつひとつの困難に向き合い続けることなのだと思った。
そして同時に、人から応援されること、信頼を受け取ること、その責任を背負うことでもある。
恋愛や友情と仕事のバランスの難しさもよかった。
仕事を頑張りたい気持ちと、誰かを大切にしたい気持ち。夢中で走っている時ほど、近くにいる人との関係が揺れる。その描写が、起業小説でありながら人間関係の物語としても読めるところにつながっていた。
自分も、好きなことを仕事にすることや、選書サービスを育てることについて、もう少し頑張ってみたいと思えた一冊だった。