あらすじ
日本の和牛はグッチやルイ・ヴィトンのように、世界が誇る「ブランド品」になる
年間300日和牛を食べる「肉バカ」が教える、ビジネスパーソンが知っておきたい「肉の教養」
焼肉やステーキをこよなく愛し、その魅力をInstagramやYouTubeで発信し続け、海外セレブにも肉を振る舞った経験のある著者による、世界に誇るべき日本の牛肉文化について紹介します。
本書は、肉にまつわるビジネスの話から、肉産業の歴史、肉の美味しさを決める要素の解明、焼肉の味わい方、海外で評価される和牛の魅力など、明日からすぐに使える豆知識を紹介する「和牛の入門書」です。
・国産牛と和牛の違い
・和牛における但馬牛の存在
・性別による味わいの違い
・肉の美味しさを決める要素
・牛肉のセリで行われていること
・肉の冷凍技術の進化
・焼肉における本当の希少部位
・美味しい焼肉の食べ方
・海外で和牛が好まれる理由
・ハラル認証への取り組み
など、ビジネスとしてだけでなく、肉を食べる、楽しむためのコンテンツが詰まった1冊です。
読者特典:肉バカが教える、一生に一度は行ってみたい焼肉・ステーキ店リスト15選
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このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
面白かった。肉といっても普段は牛角ぐらいしかいかないのだけど奥が深い!!
・日本三大和牛(神戸、松阪、近江)ぐらいは聞いたことはあったが、神戸牛以外は血統は関係なく、その地で育てばブランド牛になるそうだ。もともと和牛の源は但馬牛という種類なのだけど、明治時代に外国種との交配がすすみ肉質の悪化が懸念されるようになった。兵庫県美方郡の熱田集落というところに純血の但馬牛が4頭だけ残っていた。これが和牛の祖先で、その中の田尻号という品種の子孫が現在の黒毛和牛の99.9%を占めている。
松阪牛でも但馬牛を導入して肥育されたものは「特選松阪牛」と呼ばれ松阪牛のなかでも別格。
・牛もオスメスで味が違い、雌牛は脂の融点が低く風味もよい。ただし霜降りが入りにくく性格もデリケートで体もそんなに大きくならないから肥育が難しい。
・熟成肉は肉が柔らかくなり、熟成香といわれる香りが生まれ、タンパク質がアミノ酸に分解されて旨味も出る。ただし、脂の部分には熟成が起きないのでA5和牛などではこの変化が小さい
・内臓はセリの対象外で、市場では東京芝浦臓器というところが一手に買い上げている。その後、各仲卸業者に分配されるが何が割り当てられるかは決まっておらず、国産か外国産かも運次第。ハラミも内臓肉に分類されている
・肉を焼くとメイラード反応が起こる。肉に含まれる糖とタンパク質が加熱されることで褐色に色づくことで、これにより香ばしさが加わる
Posted by ブクログ
和牛と国産牛の違いがよく分かった(生まれてから屠畜までの期間が半分以上=国産牛、牛の品種(黒毛和種など4種類)による区分=和牛)。
また和牛と海外のwagyuの違いも説明があり、上記と合わせフワッと理解していた部分が明白になった。
本書は「肉ビジネス」とタイトルがついているが、「牛肉ビジネス」「焼肉ビジネス」といったタイトルの方がふさわしかったのではと思う。
本書の9割以上が牛肉について書かれており、豚肉や鶏肉などその他の肉事情も知りたかった自分にとっては、少し残念だった(著者は悪くない)。
残念な部分はありながらも、著者の肉への情熱がヒシヒシと感じられた。
スーパーでも飲食店でも和牛は値が張るのでなかなか手が出せないが、機会があればぜひ食べていこうと思う。