あらすじ
基本的に、上司の話は長くて退屈なものです。多くの部下は、そんな上司の話を「仕方なく」聞いています。上司は話をして満足。部下は長い話が終わって満足。そのため、「上司が本当に伝えたいこと」が部下に伝わることは、滅多にありません。これはとても困ったことです。上司は、「本当に伝えたいこと」を部下に伝えるために、どうすればよいのでしょうか。その答えは、「話を1分以内にまとめて、伝える」ことです。それも、部下が受け入れやすい「伝え方」で。本書は、1分以内で部下の心をつかみ、動かす「伝え方」を、日常の業務でよく起こるシーン別にまとめて紹介する一冊です。「部下は『話を聞きたいとき』にしか話を聞いてくれない」「ネガティブな部下の『ネガティブな考え方』に感動しよう」など、著者の沖本氏の独特の「リーダー観、部下観」にも注目です!
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Posted by ブクログ
チェック項目8箇所。本書は、ビジネスの現場でよくある具体的なシチュエーションのなかで、どう話せば相手に聞いてもらえるのか、その伝え方、話し方をまとめたものです、リーダーとして、上司や部下、社外の方など、いろいろな人を相手に「伝わる話し方」ができる人になっていただければうれしいです。まず問題なのは、話が長いことです、とくに朝一番で長い話を聞かされると、その日一日の調子が思いっ切り狂います。「こんなリーダーになりたい」と思われていたり、「このリーダーは頼りがいがあるなぁ」と思われていたりするなら、部下は自然にアドバイスを求めてきます、それがないうちは、こちらがどんなアドバイスをしても、まったく無駄です、相手が聞く耳を持っていないからです。リーダーには「部下育成」という大切な役割があるのですから、自ら先に挨拶をして、「あいさつのできる部下と職場を育てていく」という気持ちに切り替えてみましょう、あいさつをうながすのであれば、リーダーがあいさつの手本を見せることです。ネガティブな人の「ネガティブな考え方に感動する」……ほかの人が気づいていない点をしっかり観察できて、しかも指摘をしてくれているんです、気づいていても指摘できる人は少ないなかで、その人は自分が悪者になってでも、話してくれる人なのです、だとしたら、もっとその人の個性を活かす方が、チームにとって得策ではないでしょうか。仕事をすべてひとりで抱え込む部下の視野を広げる「質問」……「ひとりで頑張ろうとする意欲はすごいな。情報を全員で共有しながら、分担して仕事をするとどうなると思う? みんながついているよ」と、頑張りを認めながら、チームの大切さを伝えてみましょう。最近、自分で考えて自分で行動する「自律型」の人材を求めている声を、よく聞きます、しかし、自分で考えて行動しても、そのやる気を削ぐようなリーダーがいると、せっかくの自律型の人材も「支持待ち」になってしまいます。慶弔関係への対応に、リーダーの人間性が出る……プライベートに踏み込みすぎずに、会社への報告すべき必要最低限のことのみを簡潔に聞き出すだけにとどめましょう。もしも「10分だけ」のつもりだったのに、上司のペースに流されてなし崩し的に話を聞いてしまうようであれば、キッチンタイマーを常に携帯しておくことをおススメします、10分経過後に音が大きくなるように!