あらすじ
迷宮を中心に成り立つこの街の食事事情は貧相で、冒険者にとって食事は楽しむものではなかった。
現代日本からこの世界に流れ着き酒場の店主となったヨイシは、
せめて酒場に来た客にぐらいは旨い飯を食わせてやろうと、迷宮産の素材を調理した料理――『迷宮料理』を開発する。
石胡桃、骨魚、霞肉に紅蓮瓜……誰もが食べられないと思っていたそれらを、
現代知識を活用した製法で、絶品の料理にしてしまうヨイシの店は、連日連夜の大賑わい!
今日も可愛い看板娘と腹を空かせた冒険者をさばき、酒場の夜は更けていく。
――さて。そろそろ新しい料理を開発する頃合いだ。
「なあ、新しい迷宮料理を開発しようと思ってるんだけど。次はどんなのが良いかな?」
冒険者が持ち寄る素材を調理し、至高の料理を披露しよう。
※電子版は紙書籍版と一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください
感情タグBEST3
主人公は何らかのきっかけで異世界にとばされた、らしい。
そのあたりの事情は全く不明だけど、いい人に拾われて、
それが酒場の主人だったからそのままそのあとを継いで料理人に。
おいしいものを求めて自分が冒険するのではなく、
本来、悪食とされる迷宮食材(?)をおいしい料理に。
人間模様は少しあるけど、ほとんどが食材と料理の試行錯誤で、
ハラハラドキドキがない分、話に慣れてくるとちょっと飽きてくるかな。
Posted by ブクログ
帯を読んでだいたいこのような作品だろうなと辺りを付けて買ったのですが、予想通りで個人的には大満足な作品であった。
まず注意して欲しいのは主人公はどちらかと言えばヘタレ側であり、アツい冒険が描かれている訳でも無い。
最初の方に酒場のある場所の説明があり、情景がありありと思い浮かべやすく分かりやすい。
表紙裏の食材事に物語が区切られており、その都度各キャラの掘り下げもあり。そしてサクッと読みやすい。
濃い世界観が欲しい方には物足りない印象があるかもしれない。わたし的にももう少し厚みが欲しいので4の評価ではあるが、次回作が出たら何も考えずに買うと思う。