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迷宮を中心に成り立つこの街の食事事情は貧相で、冒険者にとって食事は楽しむものではなかった。
現代日本からこの世界に流れ着き酒場の店主となったヨイシは、
せめて酒場に来た客にぐらいは旨い飯を食わせてやろうと、迷宮産の素材を調理した料理――『迷宮料理』を開発する。
石胡桃、骨魚、霞肉に紅蓮瓜……誰もが食べられないと思っていたそれらを、
現代知識を活用した製法で、絶品の料理にしてしまうヨイシの店は、連日連夜の大賑わい!
今日も可愛い看板娘と腹を空かせた冒険者をさばき、酒場の夜は更けていく。
――さて。そろそろ新しい料理を開発する頃合いだ。
「なあ、新しい迷宮料理を開発しようと思ってるんだけど。次はどんなのが良いかな?」
冒険者が持ち寄る素材を調理し、至高の料理を披露しよう。
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主人公は何らかのきっかけで異世界にとばされた、らしい。
そのあたりの事情は全く不明だけど、いい人に拾われて、
それが酒場の主人だったからそのままそのあとを継いで料理人に。
おいしいものを求めて自分が冒険するのではなく、
本来、悪食とされる迷宮食材(?)をおいしい料理に。
人間模様は少しあるけど、ほ
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