あらすじ
★日本企業の飛躍を妨げるグローバル「共通言語」
世界トップの投資家は、多くの日本人ビジネスパーソンが知らない「共通言語」でコミュニケーションをとっています。それは「英語」を話すことではありません。数多くの企業との接触を通じて得た企業評価のセオリーを標準化したものです。
本書にはファンドマネジャーやベンチャー投資家が登場しますが、投資手法の伝授や株価対策の指南をする本ではありません。世界トップのファンドマネジャーやベンチャー投資家が発する「フレーズ」に注目し、投資家がフレーズに込めた意図を説明することで、グローバル共通言語を学ぶ書です。
筆者らが本書で伝えていることは、思考の微細な調整です。共通言語の視点を理解することによってコミュニケーション上の「ずれ」をなくし、いくつかのTWEAK(小さな調整)をする。難しいことではなく、「そういうことなんだ」と一度理解すれば、マスターできるものばかりです。思考の調整をそうすることによって、日本企業がグローバルなビジネスの場で新たな成功を勝ち取る可能性が高まると、筆者らは信じているのです。
グローバル共通言語を学ぶことは、日本人ビジネスパーソンの必須科目にしてもいいくらいの価値があります。ぜひ本書でその価値を確かめていただきたい。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
投資家目線の視座から見える経営景色。
エクイティ投資の本質に迫る一冊。
資本主義の民へ送るSpecial word
「Don't work hard,work swart」
Ex1.資本金がいくらかより、誰が投資しているかを重視。
Ex2.優れた投資家は市場トレンドを見極める選球眼を持つ。
Q.追い風が吹いているか?
A.マクロ環境が変化する時、大きなルールチェンジが生まれる。
Ex3.ベンチマークで目線を合わせる。
良いベンチマークを満たさないと投資興味を持たれない。
自社を客観的に捉えられているかを測るものさしでもある。
アナリストレポートを参考に経営計画などに役立てることも株価上昇方法の1つ。
Ex4.営業キャッシュフローはどう配分するか?
適切なキャッシュ配分が経営者の仕事であり、企業価値を決める。
Ex5.投資家と経営者の利害が一致しているか?
加えて社員とのアラインメントも重要。
※人はインセンティブで動く
SOなど株価・業績と報酬の連動
例:テスラ社イーロンマスクは目標未達で報酬ゼロ
Posted by ブクログ
投資家が使用する表現や言い回しから、その投資家がなにを重要だと思っているのかが噛み砕いて解説されている。
日常生活では触れない考え方を知るという書籍の題名の通りの学びはもちろんあり、加えてそれぞれの概念はビジネス上の考え方として有用なものだと感じるので、そういった言葉に触れる目的でも本書は役に立つ。
例えば、「モート」は以下のような説明がされている。
> ビジネスにおける「モート」とは、中世の城に例えられる概念です。城主が城の周囲に堀を造り、外敵の侵入を防ぐように、企業もまた競合他社が容易に侵入できないような独自の競争優位性や高い参入障壁を築くことで事業を保護します。
> ...
> バフェット氏の言葉を借りれば、ビジネスにおける「モート」は、ただの防御策ではなく、事業を守り育てるための根本的な要素であり、企業の持続的な成功への重要なカギを握ります。(1-7 Your technology is not your moat! / 持続性こそ価値の源泉)
他にも肝に銘じますというワードが多くある。
・市場コンセンサスと同じでは勝てない
・日本人ビジネスパーソンは人の時間価値が分かっていない
・単に迎合するだけの人は、ほかの人のモチベーションを低下させるリスクを持ち、害悪であると考えられる
・最も優秀な起業家や投資家は、ルールを知りつつ、それを破るときを知っています
日頃から投資家に質問をされていると思って生活をしていきたい。