あらすじ
西洋、とくに地中海諸国は古来、食べることに貪欲であり、食にかける情熱はしばしば料理を芸術の域にまで高めた。また、食べ物や食事は西洋美術においては常に中心的なテーマであった。本書では、食事あるいは食物の美術表現を振り返り、その意味を考えることによって、西洋美術史を別の角度から照らし出す。ダ・ヴィンチ、カラヴァッジョ、ゴッホ、ブリューゲル、レンブラント、ダリ、マネ、ウォーホルなど絵画121点ともに解説。
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Posted by ブクログ
タイトルの『食べる西洋美術史 最後の晩餐から読む』と言うタイトルに惹かれて飲み始めた。私の拙い知識からは、日本画にはない特徴として、西洋美術の中では食事が様々な場面で取り上げられていると思う。なぜ日本の美術の中には食事の場面が少ないのかと言う事は疑問に感じていた。
西洋美術の中では、キリスト教の影響が強く、それにより食事の場面が多く取り上げられていると言う事。しかしそれが時代とともに食物を題材とした静物画や、レストランや戸外での飲食の場面が増えていったこと、これらを歴史的な背景から理解することができた
食事はコミュニケーションの最大の手段であり、宗教と芸術につながる文化であった。食べるという事は、人間の生の証であり、宗教にも通ずるものであった。その意味において、食事と美術はさらに宗教も含め一直線につながっていると言うことが理解した。
最も心に残ったのは、エピローグの中にあるマラソン選手、円谷幸吉さんの有名な遺書であった。 すれは単に食事に対する感謝ではなく、食事を提供してくださった方々への感謝の気持ちが綴られ、それが読む者の心に響いた。