あらすじ
冒険好きな若夫婦のトミーとタペンスが、国際探偵事務所を開設した。平和で退屈な日々は、続々と持ちこまれる事件でたちまち慌ただしい毎日へと一変する。だが、二人は持ち前の旺盛な好奇心と若さとで、猟犬のごとく事件を追いかける! おしどり探偵が繰りひろげるスリリングな冒険を描いた短篇集。
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Posted by ブクログ
トミタペシリーズ短編!冒険好きなタペンスとそれに付き合うトミーが、国際探偵事務所を開設し、退屈な日々への鬱憤を晴らす。犯人のトリックはそこまで大掛かりなものはないが、キュートなタペンス、時々頼りになるトミーのコンビが心地よい。時々ワトスン、ポアロのの物真似が出てきたりでクリスティのサービス精神にニヤニヤ。一番印象に残ったのは「目隠しごっこ」という短編。2人が遊びで目を隠し眼鏡をかけて出かけ、なんと、出会った男が、なんと目が見えない(ふりをしていた)トミーを誘拐。トミーは絶体絶命の吐息に威力を発揮する。⑤↑
Posted by ブクログ
タペンス&トミーが活躍します。
特に、タペンスは、とても溌剌として、前向きで、困難に立ち向かう姿がすばらしい。
アガサクリスティがこうなりたかったという性格の女性を描いているようだ。
都市をとってからの2人もすごいが、若い時代もすごい。
もっとたくさん2人の物語があるとうれしかった。
本筋に関する事項が、他の作品における小説家、発掘などの経験のある事項とは違い、
情報局のような経験のないものだからなのだろうか。
Posted by ブクログ
トミー&タペンスシリーズ、第2作目。
短篇集。
ふたりの何気ない一言がひらめきを生み出し、事件を解決していく。
“探偵ごっこ”。
様々な文学上の有名探偵を模倣してみたりしているので、海外のミステリ好きはそういう面でも楽しめるかも。
勿論、ずーっと仲良くああだこうだ言って終わりの物語ばかりではなく、シリアスな事件も…。
トミーもタペンスもとても可愛らしく、親しみの持てるキャラクター。
なんだかんだで探偵業をこなしていく二人。
トミーは「一、二度は幸運にめぐまれたおかげだ」と言いますが、タペンスは「バカみたい。すべてはちいさな灰色の脳細胞のおかげだわ」と一蹴。
こんな二人のやり取りが微笑ましい。
Posted by ブクログ
前作「秘密機関」で結婚したトミー&タペンスが短編で登場。
独自の探偵方法はないものの、たくさんの探偵小説を読破していることから本の中の探偵達を模倣することで様々な事件を解決する。
…と、あらすじ的なものはこんな感じになるが、とにかく2人(+忠実なるアルバート)の掛け合いがおもしろい。
クリスティの他の名だたる探偵達とは一線を画すキャラクターが魅力的。
Posted by ブクログ
トミー&タペンスの小さな大冒険!
トミー&タペンスのシリーズは楽しい。タペンスが、(死語だけど)おきゃんで、読む人を惹きつける。トミーは、頼りないように見えて、ここぞというときは活躍する。そして、この仲良しの夫婦のコンビ感が、わくわくした気持ちを盛り上げる。探偵事務所を始めて、物語の探偵の真似をしながら事件を解決するなんて、荒唐無稽だし、そんなうまくいくわけがないのだが、そんな文句を吹き飛ばすのが、トミー&タペンスの楽しさなのだ。国際的陰謀も、楽しい二人の物語の味付けに過ぎない。思わず脱力するような真相も(だって双子って!)トミー&タペンスに関しては、いいのだと思える。
「牧師の娘」でのタペンスの惚気、「16号だった男」のトミーの憔悴っぷり、そしてその最後に出てくる“新しい仕事”など、ちょっとした二人のかわいいシーンも楽しい。