あらすじ
子どもの好物といえば、お子様ランチに象徴されるような味の濃い食べ物だと思われがち。それとは対照的に、「こんなしぶい子どもは見たことがない」と大人を驚かせている園児たちがいる。毎日納豆と玄米を食べ、おやつには小魚や大豆、昆布をぽりぽり。甘いジュースを好まず、梅と醤油で味つけした番茶をすする。この大人顔負けの「本物志向」をゼロ歳児から教える高取保育園。その食理念と実践方法を紹介する。【光文社新書】
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Posted by ブクログ
徹底した玄米和食による食育を行なっている保育園の話。アトピーを持つ子どもたちが全国から引っ越してでも通いたい、人気の保育園だ。子どもを持つお母さんだけでなく、食に興味のある人みんなに読んでもらいたい一冊。
ここでは小さいころから味噌を作らせたり、配膳をさせたり、「食べること」の基礎を身体で覚えさせる。「三つ子の魂百までも」というように、小さい頃に覚えた味や感触や食べる楽しみは、ずっと身体の奥底に残っているようだ。
食べることは人間の基本の行動だ。なのに、コンビニでごはんを済ませたり、ジャンクフードでお腹をふくらませたり、朝ごはんを抜いたり、基本の行動が崩れている人がなんと多いことだろうか。
植物や動物の命をいただいているということ、そして私たちの血となり骨となっているということ、そんなことを思って、これからも一つ一つのご飯の時間を大切にしようと改めて考えさせられた一冊だった。