あらすじ
いまやDNAの天下である。個人の外見や体質はもちろん、性格や運命までもがDNAに支配されているかのような言説が幅を利かせている。しかし、実は最新の科学では、DNAの絶対的地位は揺らぎつつあるのだ。気鋭の生物学者がわかりやすくユーモラスに遺伝子の基礎知識からRNA研究の最前線までを解説。そろそろDNA至上主義から解放されようではないか。その先には新しくて自由な生命観が待っているのだから。
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Posted by ブクログ
分子生物学的には「DNAはRNAのバックアップコピーに過ぎない」ことを説明し、DNAが絶対的なものとされる現代社会にRNAを含めた新しい生命観を構築することを目的とした本。
時事的な話題から少し古さは感じますが、学術誌の引用により生物学の定説が解説されていてわかりやすかったです。
遺伝子の認識を見直すきっかけとなる良書だと感じました。
Posted by ブクログ
DNAには割り切れるデジタルな答えがひとつしか存在しない
解りやすいけれど選択の必要がないならば
自分という存在の意味がなくなってしまうようで疑問が残る
試験管内に取り出したDNAと生体内で関係を持ち合っておるDNAは
まったく別ものである
体内では一個の分子である一本のDNAの動きがすべてに影響を及ぼし
お互いに関わり合っていく
それは相乗効果ともなるし潰し合いにもなるだろう
そうした関わり合いが無限の往復を繰り返すときデジタル的答えをせずに
思いも寄らない反応が起こされても不思議でないだろう
デジタル反応によるDNAが単なるバックアップコピーにすぎないとすれば
DNAの遺伝支配を客観的に見直す必要が出てくるだろう
マニュアルな生命の中心には最も複雑な動きがあるのだから
様々なRNAや蛋白質を含める新陳代謝する姿を見直すべきだろう
ヒトゲノムの解読が人生の預言書となって人の心を傍観者にすることなく
逆に未来は未確定で可能性に満ちているというマニュアル性を
取り戻してくれる
Posted by ブクログ
とりあえず、遺伝子=DNAではないよ、と言う内容の本。
生物専攻の学生である私には、科学的データなどの部分は非常に興味深かったが、だからこそ、最後の章はあまりおもしろくなかった。
Posted by ブクログ
同作者のRNAの本に引き続き、本書も読んでみた。
こちらは、より一般向けに砕いて書いてあり、踏み込んだ内容にはほとんど触れていない印象。DNAとかRNAの研究からしばらく離れた後、復帰するときとかに目を通すと良さそう。
Posted by ブクログ
現在にも遺伝子で全てがきまっている様な風潮があるがその考えに一石を投じている。
途中までは分子生物学の基礎、発展の歴史がわかり易い文章で書かれているが、
途中からRNAワールドの話に一気に展開してしまい、何をいいたいのが焦点が
絞りきれていない印象をうけた。
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
いまやDNAの天下である。
個人の外見や体質はもちろん、性格や運命までもがDNAに支配されているかのような言説が幅を利かせている。
しかし、実は最新の科学では、DNAの絶対的地位は揺らぎつつあるあるのだ。
気鋭の生物学者がわかりやすくユーモラスに遺伝子の基礎知識からRNA研究の最前線までを解説。
[ 目次 ]
第1章 総理大臣のDNA
第2章 それは膿から始まった
第3章 DNAの「社会的地位」
第4章 恐るべき実力者RNA
第5章 すべての生物の祖先とは?
第6章 DNAは単なるバックアップコピー
第7章 DNA神話の崩壊
第8章 脱DNA宣言
[ POP ]
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