あらすじ
1991年から94年、ソ連崩壊前後の激動の時代をTBSモスクワ支局特派員として過ごした著者が見たロシアの実態、そこに生きる人々との交流を書簡と日記形式で綴る。そして時は流れ、2022年ロシアはウクライナに侵攻した。開戦直後にウクライナを訪れた際の日記、22年~23年の年末年始にモスクワを訪れた際の記録「補章 ウクライナより愛をこめて」を追加収録。30年前と現在、変わったもの、変わらないものとは? 著者の体験を通し、「大国ロシア」とそこで暮らす人々の本質に迫る!
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Posted by ブクログ
90年代前半のロシアに駐在した金平さんの駐在記だが、今のロシアや日本に続く問題についての鋭い指摘が続く名著だと思う。
エリツィンの考察や地獄の沙汰もカネ次第みたいな日常も細かく書かれていて面白かった。受験生でエリツィンというといつも酔っ払っているイメージが強かったがなかなかしたたかだったんだなぁと感じた。ソビエト崩壊後も、力を持つKGBや今やコスパ、タイパと効率重視の日本人には理解できないお役所対応の描写も面白い。
値段の割にまずい日本食とか、忙しかろうが自分の権利は守る!ロシア人。(しかしこのタイプ、日本でも増えてるし悪いことではないよなぁ)
著者がロシアを去るときに贈られた宝石箱に話も良かった。