あらすじ
ブランディングの効果検証を可能に
ビジネスマンの9割が知らないマーケティングの新指標
■ブランド・パワーとは
ブランディングは効果検証に限界がある? 数値化できない? そんなことはありません。本書では、ブランドに対する“顧客認識の状態”を数値化し、他社と比較できる状態にしたスコアとして「ブランド・パワー」を提案。ブランド・パワーは、顧客による購買をゴールに据え、ブランドの“市場価値”ではなく、顧客から見たブランドの価値を上げていくためのKPIとなるものです。
■本書のゴール:ふわっとしたブランディングから脱却せよ
本書では、高度な数学や統計学のスキルを要したり、難しいフレームワークを用いたりすることはありません。“科学”と言いつつ、“概念”どまりだったブランド論を実務に落とし込み、ブランディング活動を数値化&トラッキングする手法「Brand Power Analytics」を解説します。これは、ブランド規模の大小を問わず、どんな企業でも実践できるものです。
■こんなマーケターにおすすめ
・中長期的にブランドを強くしていきたいと考えているが、ブランド戦略の描き方がわからない
・ブランド戦略はあるが、何がどう効いているのかわからない
・ブランディング施策のKPIとして「好感度」や「ロイヤルティ」を測っているが、売上と利益への貢献度はよくわかっていない
・以前のように広告が効かず、売上成長が頭打ちになっており、打開策が見つからない
・Howのマーケティング手法は多数取り入れているが、個別最適に留まり、ブランドそのものの成長を把握できていない
ブランディングは概念ではなく、あくまでも手法である。
手法である以上は、達成するべき特定の目的(=売上と利益を上げる)があり、またそこにたどり着くための方法や手段が明確にある――(原文より)
■著者:木村元
新卒でユニリーバに入社し、LUXやDoveなどのブランド・マーケティングに従事。異例のスピードでブランドマネージャーまでキャリアアップした後、ユニリーバの本社(ロンドン)でDoveを担当し、グローバル全体のブランド戦略設計をリードするなど、グローバル先進企業のブランディングおよびマーケティングを経験。2021年にBrandismを設立し、BtoBからBtoCまで、幅広くマーケティングのサポートを行なっている。
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感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ブランディングが実際にどう売上に繋がってるのかを数値化する方法を紹介している。
就活前に読みたかった。これ読んでたら、ユニリーバの選考でもっと良いパフォーマンスできた気がする。
手に取った時は、字が大きいから内容も対したこと書いてなかもと思ったけど、マーケターだからこその視点で書かれてて、マーケ職の解像度がちょっと上がった。ただ、著者が消費財マーケ職出身の人だから、消費財(toC)の商材で想定されながら話進んでることも多い?普遍的なところは、toBとかでも変わらないんだろうけど。
実務経験し出したら、また読み返したい。
発売から1年くらいしか経ってないから、コムドットのCHANELの香水炎上について書かれてるんじゃないかって描写やD2Cの流れがきてることも書かれてて、今の時代感もよく捉えられてるのも良かった、
Posted by ブクログ
マーケティングとブランディングの観点から、これが今後のデファクトスタンダードなのだろうなと思う。マーケティングとなると目先の売り上げや業界や手法の異なる同業他社を青い芝として見ることも少なくないが、ブランドパワーは企業としては無視してはいけない内容に思う
Posted by ブクログ
「量」と「質」で区分して考えよ
ブランド・パワーの構成要素のうち、ブランド想起はブランド認知の量と質で決ま り、ブランド・パワーを構築する時の起点となります。
ブランド想起を評価する項目として、一般的には次の4つのフェーズがあります。
1.ブランド助成想起率:複数挙げたブランド名の中で自社ブランドを知っている率
2.ブランド純粋想起率:カテゴリーを提示した時に、自社ブランドの名前が挙がる率
3.ブランド想起集合率(エボークトセット): 提示したカテゴリーにおいて、購入検討 時に自社ブランドが選択肢として想起される率
4.ブランド第一想起率:カテゴリーを提示した時に、自社ブランドが一番に挙がる率
余談ですが、「×××と言えば、○○○」というテレビCMをよく見かけると思います。これはまさにブランド純粹想起の向上にワークする手法です。カテゴリーとブ ランドをセットで伝えることにより、カテゴリー内での想起率を上げようとする意図 があります。B2C、B2Bのどちらでも非常に効果的な方法で、「転職」「部屋探 し」など様々なカテゴリーでこの手法がとられています。
POP(Points of Parity):カテゴリーにおいて最低限満たすべき要素
POD(Points of Difference):自社ブランドの差別化ポイントになり得る項目
ケース3:新規事業や新シリーズが上手くいかない
ガスや電気、通信などのインフラ企業が展開している新規事業(例:通信事業者が電 気やガスの事業も展開している)などもこのケースにあたる。
アクション①「○○と言えば?」で想起されるような コミュニケーションにシフトする
アクション②該当カテゴリーのPOP訴求に注力する
誰でもマーケティングの上流戦略を描けるようになる10ステップ
ステップ1:セグメントの分類
ステップ2:潜在ターゲットサイズの推計
ステップ3:獲得難易度チェック
ステップ4:ブランドセンスチェック
ステップ5:プライオリティ
ステップ6:デプスインタビュー(N1インタビュー)
ステップ7:インサイト発掘
ステップ8:タスクマップ
ステップ9:コンセプトライティング
ステップ10:コンセプトテスト&ロック
タスクマップ
A:(想定顧客の)現在の行動
B:(想定顧客の)現在の表面的思考=言語化できていない思考(インサイト)
C:(想定顧客の)理想の思考
D:(想定顧客の)理想の行動
E:BをCにするためのトリガー整理
F:Cの思考にならないバリアの整理