あらすじ
最新技術を武器に、謎を追え! なぜか竜骨が見つからないクロアチアの輸送船、水深60mのエーゲ海に沈む沈没船群、ドブ川で2000年間眠り続けた古代船に、正体不明のカリブの「海賊船」。そして、ミクロネシアの海にのこる戦争遺跡――。英語力ゼロで単身渡米、ハンバーガーさえ注文できずに心が折れた青年が、10年かけて憧れの水中考古学者になりました! 深くて魅力的な海底世界へようこそ。(解説・河江肖剰、対談・丸山ゴンザレス)
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Posted by ブクログ
水底に沈む船の調査にフォトグラメトリを導入して水中考古学の現場を飛躍的にホワイト職場化した、1984年生まれのお若い水中考古学者、山舩晃太郎さんの発掘よもやま話。学生野球から水中考古学への華麗なる衝動的?転身にびっくり。
水中考古学者が一生のうちに関わる沈没船は通常10乃至20隻なのだそうですが、著者は正に自分が夢見た通り、世界の海や川や湖を渡り歩いているそうです。
あっけらかんとした語り口の裏に、その行動を支えた底知れないパワーを感じます。常人じゃないね。
読むだけで、色々な時代の夢とロマンと冒険がうごめきだす一冊でした。
Posted by ブクログ
久々に没入する本で、2日間で読み終えてしまった。とにかく作者の「好き」という気持ちが全編から伝わってくる内容で気持ちいい。学ぶことの楽しさを見直すことができる良書。みんなに勧めたくなる作品!
Posted by ブクログ
正直水中考古学についてどうこう言うよりも先ず、筆者がすごい楽しんでこの学問に取り組んでるんだな、というふうに情熱やワクワクが伝わってきた
前半苦労話も描かれているため、全編を通して読むと将来が不安な人に何らかの希望を抱かせるかもしれない
文章からも、「水中考古学」に対する筆者のワクワクが伝わってきた
主に沈没船を対象に水中の遺跡を発掘・調査する水中考古学という耳慣れない学問の楽しさや魅力が充分に表された素晴らしい本
今まで関心を寄せなかったフォトグラメトリという3Dグラフィックの技術や、発掘にあたっての流れ等が、図版を用いてめちゃくちゃ分かりやすく説明されてるし、全編通してロマンを感じるから読んでて超楽しかった
Posted by ブクログ
好きなことでとにかく没頭してる山船さんの本。
具体的でマニアックなことがひたすらと。
激レアさんにも通じてくるが、もう夢中になってしまって取り返しが付かない狂った領域に突入してしまった人間
「道がないなら切り開けば良い」という概念。
でも、なんかわかる。そのものが好きすぎると分野を超えて組んだと思う。異常な感覚。変態。向こう側に行く感覚