あらすじ
本岡家には美しい4姉妹の陰に、社会とのつながりを断絶された娘・昭菜がいた。家族から虐げられ、読み書きすら知らぬまま成長した昭菜は、普段は冷酷な叔父・壮嗣が見せる密かな愛情だけを心の支えに生きるが……。企業の継承権争いに巻き込まれる少女達の切ない愛を描いた長編ロマン。『雪の断章』『忘れな草』に続く〈孤児〉4部作の第3弾。
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幾ら生まれた境遇や企業間での思惑があったにせよ、必要最低限の教育も受けられない理不尽な扱いでは、さすがに昭菜が哀れだと思う。そのしっぺ返しというべきか、本岡家の人々の末路は、皆一様に悲劇だった。唯一昭菜に味方していた郁までもが…。企業間での権力争いが軸になっているせいか、愛憎劇さながらで、まさに主人公だけが救われた最後だった。それにしても、初めての外出とラストで、昭菜が出会った人物がいずれも自ら命を散らしてしまうとは…。