【感想・ネタバレ】被災地の本当の話をしよう ~陸前高田市長が綴るあの日とこれから~のレビュー

あらすじ

2011年3月11日に起きた未曾有の大災害・東日本大震災により、市街地が壊滅した岩手県陸前高田市。三陸沖に面した県最南端の自然豊かな田舎町を襲った惨劇とは。自身も妻を亡くした絶望的な状況の中、ゆるぎない信念を以て市民を導いた戸羽太市長が、震災当日の様子から復興へのシナリオまで、被災地の全容を明らかにする。社会の関心が政局と原発に流れる今、日本を復興するために絶対に忘れてはならない被災地の現実を真に理解できる1冊。佐藤正久議員との対談も収録!

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Posted by ブクログ

陸前高田市の市長が書いた本です。ご自身も奥様が行方不明(のちお亡くなりになったようです)のなか、公務に当たっていたようです。

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2023年01月19日

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防災士公開講座を受講中に読み始めた。東北地方で被害を受けた自治体の首長が自ら「その時と今、そしてこれから」を語ることの意義は大きい。奥様の安否を確認したい気持ちを抑えての公務遂行。ほぼ全ての被災地公務員は彼と同様に立ち働いたはず。それに引き替え霞が関の動きの鈍さよ! 未来を語る戸羽市長のリーダーシップを頼もしく思う。が、その実現には様々な障壁が立ちはだかるだろう。都市再編時の土地問題、高台移転、公営住宅をどうするか等々。私ができることは、陸前高田を含めた被災地の復興を忘れることなく見守ることだと思う。

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2017年09月05日

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言葉が出ません。。。


ぜひ、多くの方に読んでほしい。


そして、忘れないで欲しい。

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2014年08月16日

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陸前高田市・戸羽市長の気持ちの叫びがまとめられた一冊。進まない復興、理不尽な中央行政。

いまの自分たちが本当にこれでよいのか、と胸に突き刺さる。

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2013年02月10日

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奥様を亡くされながらも、大震災への対応の陣頭指揮をとった陸前高田市長の手記。政治家という公の立場にある者のお手本ですが、それだけに私を捨てる辛さが伝わり、涙なしには読めませんでした。

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2012年10月30日

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陸前高田市長は、昨年2月に市長になったばかりでした。就任してこれから市長として活動を開始しようとしていたところにあの震災が起こりました。自らも奥様を亡くされながら、市長として市の先頭に立って陣頭指揮にあたったこの1年を振り返っています。
ときおり市長は夫として父親として失格だったと、自身を厳しく責めていらっしゃいます。公人である以上、私情を挟んではいけない。ものすごく心にグサリと突き刺さる言葉です。その一言一言にやり場のない悲壮感を感じさせます。それでも、陸前高田の復興に身を削って奮闘する市長の姿には尊敬しますし感動さえ覚えます。

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2012年05月14日

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津波による被害。それは原発だけではない。
そんな当たり前のことを忘れていた。

陸前高田市長が書いた被災地の本(2011/8/25)。
短くて、すぐ読める。でも、内容は濃い。想いがつまっている。
市長の外部への想いは「陸前高田市を忘れないで欲しい。」
市民への想いは「市民を元気にしたい。」
と言うことだ。

一番印象的な話は、一本だけ残った松のことだ。
市長はこの松をシンボルにすることは乗り気ではなかったが、
たくさんの人たちが協力して、松の木をシンボルに、そして枯らさないために頑張った。
この本を読むと市長だけが頑張っているようにも思えるが、そこで暮らす市民も頑張っている。自分たちで「ふるさと」を作っている。

あと一ヶ月もすれば震災から一年経つ。もう一度この本で震災を忘れてはならない気持ちになった。
また、一度東北を訪れて、この眼で現状を見たいと思った。

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2012年01月29日

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東日本大震災で被害を受けた岩手県陸前高田市市長の思いが詰まった一冊。

陸前高田市の現在の状況、風化させてはいけない復興への思い、国の動きの遅さ、将来の都市計画について市長の思いを感じる。

自らも妻をなくした被災者でありながら市長という立場を貫き陣頭指揮をとっていたことを読み、涙しました。

今後の復興計画がいろいろなところから提案されていて、高層ビルを立てる案に対して、それは復興していく中で、県外に移住した人たちが戻ってきたときに「ふるさと」と感じられる街なのだろうかと提言。

田舎には田舎の良さがある。
復興したあともとの街の面影も残っていないのはどうだろう。
今、県外や世界からの支援を受けて復興が進められているが、その土地に住んでいる人たちの思いを汲み取らない復興ではいけない。

そんな市長の思いを感じました。
岩手県出身として自分にできることをしていきたいと思いました。

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2013年01月06日

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2012年になって最初に読んだ本はこれ。夏に書かれた本なので、今の状況と少しラグがあるところもあるけど、基本的な姿勢と問題点は変わっていないと思う。研究者や作家が書いているのではない、「被災者である市長」の目線で書かれているので、すごい読みやすい。問題点が、わかりやすい形で書いてある。結局、何ができるのかはこれから考えていかなければいけないけど。

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2012年01月02日

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うううう本当に……
実際、うっすら震災を忘れていってたので、本当に申し訳ない気持ちです…

国って何のためにあるんだろう…と思ってしまう…
私と同じ感覚で、国を動かして貰っては困るぞ…
ちゃんと考えて、迅速に行動できる人数が少なすぎるんじゃなかろうか…
って選挙でそれ選んだんじゃ無いのかって言われそうだな、正直選挙で私たちの意思が伝わってる気が全然しない。
忘れないことなら誰にでもできるわけだから…とりあえず…私も…

むう…色々思ったことはあったけど、とにかくみんな読んだらいいよ

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2011年11月28日

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前半は泣いてしまった。あれから8ヶ月も経っているが、あの日の大きな揺れ、停電、情報がない、食糧もない、ガソリンもない、ラジオからは「壊滅」の言葉のみ、忘れられない。内陸に住んでいるので津波の被害はなかったが、友人のおじさんが亡くなったと聞いた。
後半は復興がなかなか進まない現状について。被災地と中央の温度差。戸羽市長の声が復興への道を照らしているように思う。

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2011年11月22日

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ネタバレ

多くの方に読んで欲しい。
人は当事者でないと痛みを感じないのだろうか。
役人は一体何のためにいるのだろうか。
公僕という言葉を思い出して欲しい。

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2011年11月16日

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とかく自治体の首長の著作は、行政論や地域計画論に関するものの方が多い。しかし、この作品は、行政の首長の立場と、一被災者の立場、両方からの思いが詰まっている。胸がつまるような思いを感じながら、あっという間に読みきった。

震災当日、家族の安否確認をとりながら、被災状況の確認、帰宅困難者対策にあたったのを思い出す。ワタシは家族を守れるのか。添い遂げることを誓った妻を守れるのか。それを考えざるをえない。

今、各被災自治体では、復興計画の策定真っ只中だ。「災害に強いまちづくり」はどこでもキーワードだが、今まで培ってきた営みや文化の継承もしっかりと考えていかないといけないだろう。そして、未来の絵は住民との対話によって生まれてこなければならないだろう。

被災地の首長としての覚悟も感じとれる作品だ。

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2011年11月07日

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大震災で有名になった 陸前高田市の市長が書いた被災地発の現状。

家族の奥さんを亡くされたり、小学生の2人の息子を市長という立場で気遣うことができなかったり、その上に日本の行政が平時でしか動きがとれなくなっている実態をしっかりと書いている。

いろいろな意味で日本社会全体が取り組まなければならないことを、わかりやすく書いている。机上では全ては考えられないことを示した本だと思う。

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2011年10月21日

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陸前高田に行く前に。

陸前高田は本当に街が消えている。
市役所はプレハブだけど、清潔で明るく、職員は歯を食いしばっているやうに見えた。

リーダーが優れているからだろうか。

霞が関も盛岡も遠いという彼らの言い分は痛いほどよく分かる。

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2020年04月03日

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同じ震災経験をした宮城県民です❗国、県の対応の遅れ、自治体の初動を甘く見てしまったなぁと思いました。

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2019年11月24日

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被災地の方が「忘れられない」ために努力をされている。人々が無関心になれば、お金やボランティア・その他真心などの支援が集まらなくなる。という事にあらためて気付かされた。私も「忘れない」努力をしよう。

また、世界から注目されている中で、短期間に復興することが出来れば、日本に対する世界中の評価が上がるという側面もあるのだと。

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2013年04月23日

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2年を迎えるにあたって読み直しました。被災者は24時間被災者なんだという言葉、国、県の融通なさ、未だになんら変わっていないのではないかと眼を閉じました。ニュースステーションで被災地の高校卒業式が流されていました。故郷への想いをもって、誰しもが希望を持てるような復興へ向かって欲しいと心から祈ります。

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2013年03月02日

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ネタバレ

沿岸部に比べて仙台市内部は被災の度合いは軽かったとはいえ、あの2ヶ月は凄い想いをした。よく乗り切ったと思う。けどそれは家族が無事だったから。よりどころ無く仕事をした精神力・責任感は計りしれない。

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2012年09月13日

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読んだタイミングとしてはちょっと遅かったかも知れませんが・・・.同じ日本人として読んでおきたい1冊ですね.

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2012年07月01日

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〈内容〉2011年3月11日に起きた未曾有の大災害・東日本大震災による津波で、市街地が壊滅した岩手県陸前高田市。三陸沖に面した県最南端の自然豊かな田舎町を襲った想像を絶する惨劇とは。自らも津波で妻を亡くした絶望的な状況の中、ゆるぎない信念をもって陣頭指揮にあたった戸羽太市長が、震災当日の様子から復興へのシナリオまで、被災地の全容を明らかにする。社会の関心が政局や原発等に流れる今、日本を復興するためには絶対に忘れてはならない、被災地の現実を真に理解できる一冊。

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2012年05月24日

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ネタバレ

まず、気がめいる最中でも、書いてくれた市長に感謝します。
最近、行きの電車の中で、涙と鼻水流している人を見かけたらたぶんそれは僕です。

目的は、現場を知ることそして決して忘れないこと、これに尽きると思う。
文体もストレートで速効性が感じられていい。

ただ、欲を言えばもっと書いていただいてもよかったと思います。

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2012年04月17日

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先日、陸前高田市に行った際に購入した著書。地域が主体となり、県や国が下支えする。非常時にあった柔軟な対応が出来るようにする。地域でリーダーを経験することがこれからの政治家には必要では。

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2012年04月15日

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東日本大震災から一年

忘れてはいけない、忘れない。
そんな思いから、この本を手に取りました。

不幸自慢をしたいわけじゃない。
名前を売りたいわけじゃない。ただ、
いち被災者として、現状や事実を知ってほしい。
その言葉どおり、市長という立場から、被災者代表として、簡潔に
当時のことを振り返り、悲しみや、これからについての思いが書かれている。

被災者は24時間、被災者なんだ。

忘れ去られることが何よりこわい。

胸に突き刺さる言葉ばかりだった。
融通のきかない国に対して怒りを感じた。
一年経った今だからこそ、私にも何かできる事があるかもしれないと思った。
まだまだこれからだという気持ちを改めて持ちました。

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2012年03月15日

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2011年3月11日14時46分に発生した東日本大震災は東日本広範囲に渡り大きな被害をもたらした。亡くなった人の数は震災や津波による直接的な死者、行方不明者、災害関連死を含めると2万2千人以上にも及び、明治以降に発生した地震被害としては関東大震災、明治三陸沖地震に続く3番目の被害規模であったそうだ。主に岩手、宮城、福島の太平洋側三県は津波による被害が大きく、高さは最大40メートルを記録しており、喪失家屋は40万戸を超えた。本書は一本松で有名になった陸前高田市の当時の戸羽市長が震災4ヶ月後にだした書籍である。
前半主に地震発生から避難、そして津波到来により自身の妻を失った市長の心の叫び、被災者の悲しい声が聞こえてくる。市長は被災市民を守るという強い意思と使命感により、いち早く現場に出て陣頭指揮を取り続ける。市民を守らなければならない気持ちと、行方不明の妻や被災した子供達に家族として一番に向き合えない葛藤に苦しみながらも、自身が決め、そして妻も支えてくれた市長の職責を全うしようと奮闘する。遺体が見つかり荼毘にふされる、そしてそれを知りながらも声に出さなかった長男との会話シーンは涙が溢れる。
震災後は復興を目指し希望にあふれる様々なプランを描くものの、行政側の遅々として進まない対応、何より緊急時にあって平時の対応しか出来ない国政への怒りを露わにする。確かに国民の目から見て、必ずしも時の政権であった民主党、菅直人首相の復興対策の遅さには、流石に国を動かす事に慣れず、連立野党の顔色を窺いながらの政治は不適格であった様に映る。あの様な誰にも予想し難い状況に独断的に組織を動かせる人物は滅多に居らず、今の政治の中にも片手ぐらいしか思い浮かばない。とにかく霞ヶ関で机に向かい仕事をする人間と、瓦礫に塗れ見つからない多数のご遺体が未だ未だ眠る被災地とでは温度感が生じるのは致し方ないだろう。誰もが助け合わなければならないあの状況なら、現地で状況を見ながら判断する方がよほど実態にあった施策を打てたであろう。私の所属する会社でも当時は営業車をフル稼働して全国の社員から集めた物資をピストン輸送していた事を思い出す。
大災害は他人事ではない。南海トラフ地震も避けては通れない試練だ。恐らくは私が生きている間にやってくるだろう。そうなった時、一体どの様に振る舞えるだろうか。戸羽市長の様にリーダーシップを持ってより多くの人々を助けられるであろうか。勿論私は自治体の首長でもなければ、会社の社長でもない。だが緊急時、被災時には地位も役職も関係なく誰もがより多くの人々が助かる事を考えなければならない。こうした書籍から学ぶ事は多い。
後半、政治家との対談が含まれるが、これについては時の政権野党側が民主党批判をメタクソに繰り広げるので、若干苦笑気味に見る事になる。正直其の件は本書に不要ではないかと感じるが、ヤキモキする国民を代表して言っていただけたのなら、本来の政治家としては正しい姿だろうか。読み物としては市長の奮闘、葛藤、描く未来構想、ここまでの方がすっきりしていた。戸羽市長は復興に最後まで尽力されたとは思うが、先の陸前高田市長選に敗れ、3期でその任を終えている。
今、同市の復興状況は市のホームページから見ることができる。暮らしやすく子供達にも未来がある社会、そして地域の産業復興の様子がわかる様になっている。そして震災時のあり方を後世に伝える為、震災の語り継ぎも行われている。市長が再三訴えるように、人々の心の中から、あの悲惨な震災が失われてしまうことが、最も危惧しなければならない事だ。我々の社会が震災にあっても安全に早期に復旧できるか試される時が間も無くやってくる。犠牲になった2万人以上の人々の為にも、我々は無事にやってのける事を約束したい。

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2024年06月14日

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震災の話題はいつの間にか原発の問題ばかり耳にするようになった。自分自身白状すると被災地のことなど記憶から追いやられていた。今この時も被災地は復興に向けて進んでいるのだと、それを意識することがないと支援は始まらないのだと気付かされた。
被災地において自身や家族が被災されたにも関わらず市長として陸前高田市のことを一番に考え、行動する。リーダーシップってかっこいいものだなと思った。

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2012年10月04日

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政府・国が無能であり対応も遅く、何ら被災地の方々に感謝されていないということがわかった。
被災地をひとくくりにするのではなく、各市町村に応じた復興プランを考えなければ意味がない。

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2012年02月04日

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近未来(2011年後半~)に向けて、被災地、陸前高田を忘れないで欲しいという強いメッセージが伝わってきた。

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2011年12月20日

Posted by ブクログ

津波被害がいかに凄惨であったか、行政の長としての彼に課せられた使命がいかに過酷であったかが、よく伝わってきた。陸前高田の復興がいかにあるべきかを、深く考えさせられた。

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2011年10月12日

Posted by ブクログ

陸前高田市の戸羽太市長。津波で奥様を亡くされた悲しみに、じっと耐え、市長としての責任を果たすべく、陣頭に立っている。本には、「忘れられないこと」が一番大切であると書かれている。被災地で暮らす人々にとって、周りの人が「気に掛けてくれること」ほど心強いことはないという。

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2011年12月23日

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