あらすじ
卵巣腫瘍の手術をした結果、妊娠しにくい身体になった浅尾温子(あっちゃん)。交際9年の岩城晃平(コーヘー)とも同棲を解消し、独り暮らしを始める。一方、仕事を辞めた妊娠中の高野ゆう子(たかのさん)は、田舎の実家に戻り、独りで子供を育てる準備をするが……。出会いも別れも三十路の転機。レンアイもケッコンもなくなった最後の思春期、第三次性徴白書!!!
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「あっちゃん 俺 こどもできた」
交際9年、同棲5年。自分たちらしく仲良く過ごしていると思っていた矢先、あっちゃんは恋人のコーヘーから衝撃の一言を告げられる。コーヘーは職場の先輩との間に子どもを作ってしまったのだ。それでもあっちゃんと一緒にいたいと言うコーヘー、そして訪れる自身の体の異変に、あっちゃんの心は乱れに乱れていく。
この話には、たくさんの迷える大人たちが登場する。他者の立場から冷静に見れば、彼らの選択は間違っているのかもしれない。しかし、彼らと同じ立場に立って考えたとき、何を選ぼうともそこに正解などないのだろうとわかる。だからこそ、私はもがき揺れながらも前に進もうとする彼らの等身大の姿に勇気をもらった。このもがき揺れるしかない「第三次性徴」を迎えたとき、私はあっちゃんのように自分の気持ちに正直な自分であれるだろうか?
感情タグBEST3
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高野さんからの不在着信で静岡まで始発で駆け付け、休み中そばにいようとする。こうへいらしいところだけど、優柔不断というか誰にでもいい顔してしまうところに彼女(結婚相手)としてはキツイなと思ってしまう。いちいちいろんなタイミングでこうへいとのやり取りを思い出してしまうのがほんと切ない。
Posted by ブクログ
長く付き合った人と別たときの気持ちの不安定さはリアルでした。
周りの人間関係もすごくいい。
新しい登場人物、お蕎麦屋さんの石田さん、とても自然に入ってきましたね。どう物語に絡んでくるのかとても楽しみです。
Posted by ブクログ
別れを決断するあっちゃんに対し
結婚を決意するコ―へ―。
その心の隙間に入ってくる新たな登場人物。
微妙なズレが今後どうなるか気になるところ。
Posted by ブクログ
登場人物すべてのやることなすこと言うこと、全部「ありえる」リアルさが絶品。
にこたまはいつもだけど、苦しくて身悶えそうだよ。
名言もてんこもり。
「人肌の喪失は人肌でカバーだよ」「バンソーコみたいな感じで」
「目ちっちゃいなぁ ちっちゃい目で一生懸命見てて この人かわいいなぁ」
「もっと早く言えなくてごめん」
付き合ってると思う、人と、そう思っていない人、とか。
痛い。痛いよ。
お蕎麦屋さんがいい人だといいなとこころから思う。