【感想・ネタバレ】RIKO ─女神の永遠─のレビュー

あらすじ

男性優位主義が色濃く残る巨大な警察組織。その中で放埒に、そしてひたむきに生きる女性刑事・村上緑子。彼女のチームは新宿のビデオ店から1本の裏ビデオを押収した。そこに映されていたのは男が男を犯すという残虐な輪姦シーン。やがてビデオの被害者が殺されていく。驚愕の真相に迫る緑子に突きつけられた悲劇とは? 性愛小説や恋愛小説としても絶賛を浴びた衝撃の新警察小説。《第15回横溝正史賞受賞作》

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

女流作家、柴田よしきのデビュー作。RIKO(村上緑子)シリーズ警察小説のスタート。男性優位な警察組織の中で、女であることを主張し放埒に生きる刑事村上緑子。リコ刑事村上緑子役をかたせ梨乃さんでTVドラマ化されたのを、観た覚えがあるが原作を読むと川島なおみさんの方がしっくりかなぁ。竹内結子主演で公開された某作品より、原作はこの作品の方が遥かに優秀だと思う。

0
2013年04月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

評価は4.

第15回(1995年) 横溝正史ミステリ大賞受賞

内容(BOOKデーターベース)
男性優位な警察組織の中で、女であることを主張し放埒に生きる刑事村上緑子。彼女のチームが押収した裏ビデオには、男が男に犯され殺されていく残虐なレイプが録画されていた。第15回横溝正史賞受賞作。

0
2017年12月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

会社のお姉さんに3冊まとめて借りました。
シリーズ通しての感想になります。

ストーリーはおもしろいのに登場人物がだれも好きじゃない(笑)
主人公に対してちょいちょいイラっとしてしまいました。
性に対してだらしないとか、そういう部分以外でも
普段の逞しい緑子とホントに同一人物かと思うぐらい
落差のある抜けかたをする時があってびっくりしました。
2作目からは母親になって少し落ち着いた感じもしますが。

強いて言うなら2作目から登場の麻生さんが好きだった。
(3作目で好感度下がったけど)

でもストーリーはとてもおもしろかったです。
ミステリらしく一気読みできました。
聖なる黒夜も読んでみたいです。

発表されたころは全体を通して設定が今よりももっともっと
衝撃的だったのでしょうね。
同性愛や性同一障害は今ほど世の中に受け入れられていなかった
と思うので。
2作目の母になるということも、女としては素直な喜びとは別の
心の中の黒い部分を掘り起こされるような感覚になりながら
読みました。

最初行間の取り方に違和感を感じてちょっと読みにくいなーと
思いましたが、そういうものだと思ったら慣れました。

0
2012年10月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「聖黒」つながりでRIKOシリーズにも手を伸ばした。
錬と麻生目当てだったこともあり、月神→聖母→RIKOと出版順をさかのぼることになったが、特に問題なく読めた。

男たちに何度も傷つけられてはいるが、自業自得と言えなくもない部分もある気がしてならない。
そもそも惚れた男の告白を一年近く保留にして期待させて、その間にほかの男と不倫しまくりって…。
そりゃ恨まれるだろうし、娼婦呼ばわりもされるだろ。
職場で女を振りまいておいて、「これだから男は」みたいに思っているのもいただけない。
ラストの方である女性が緑子に対して私の思っていることを代弁してくれ、スカッとした。
というか作者も分かってて書いてたんだな。
よほど緑子にバレたかったとしか思えない犯人の行動、言動、犯罪行為をして部下一人退職させたくせに本庁でそれなりの地位にふんぞり返っている男とか突っ込みどころ満載な作品。
だけど、デビュー作からこれだけ読者を引き込む力を持っていたなんてすごい作家だ。

決して緑子は好きになれないが、どんな状況にもひるまない彼女の強さはかっこいい。
決していい加減に仕事しない、人に接しない。
この部分は社会人なら見習わないとと思う。

0
2023年09月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

女性刑事を主人公にした小説はいくつかあるが、その主人公たちは、警察という男社会の中で男に馬鹿にされないように男以上にストイックに生きる女性ばかりだった。
本作の主人公、緑子のように女を武器にして男に復讐をする女性は珍しい。
選考した佐野洋氏が言っていたように、緑子という女は「読者の顰蹙を招きかねない女性」であり、彼女に共感できるか否かにより、この小説の評価は大きく変わってしまう恐れがある。

実際、私は村上緑子という女性に一ミリも共感できなかった。
それは緑子という女性が実に「女」丸出しだからだ。
女であることを自覚し、それを利用し、性愛で男に復讐をする…。
「女性刑事は潔癖である」という先入観を見事に打ち砕き、私の中に黒いものを残した。
それは嫉妬であり、不快感であり、嫌悪感であった。
つまり私は村上緑子が「嫌い」なのだ。

しかし最後まで読んだのは、柴田先生の作品だからという希望があったからだ。
徐々に浮き彫りになる人間像、男女の愛憎劇、バラバラのピースが一つになる瞬間…それらを見たくて読み進めた。
そして、それらはこの作品でもしっかり描かれており、「柴田節はこのときから出来上がっていたのだな」と感嘆した。
改めてこの作品のことが大好きだと思った。

好きと嫌いの共存という複雑な読後感。
初めて味わった感覚かもしれない。
それは気持ちが良いものではないが、だからこそ記憶に残る作品である。

0
2014年04月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

主人公である村上緑子のキャラクターがすごく新鮮で、
好みは分かれると思うんだけど、私はどっちかというと
苦手な方でした。性的に奔放なキャラや、強い女性の
キャラが共感しにくいのだなぁと。

でも、RIKOシリーズを読まないことには、麻生と山内の
話にもたどり着けないと思えば読まざるをえない!

0
2014年01月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

女性刑事村上緑子を主人公とした警察小説。
とある事件を軸に話しが進行していくのだが、緑子の恋愛も同じほどの重量をもって語られる。

読み始めて、既読感があったが…う~ん?わからない。
少し前に読んだ女性刑事物もレイプ絡みだったからか?
警察小説をいくつか読んでいるので、似ている事件物があったのかもしれない。
(私は過去読んだ本をすぐ忘れてしまう…)
「RIKO」は1995年に発表されているということなので、その後の警察小説も少なからず影響を受けているのだろう。

ストーリー云々は別にして、警察組織の女性の扱いがあまりにもひどくゾッとした。
そんな簡単にレイプが起こっていいのか?気持ちが悪くなる。
その中で傷を負いながらも走り続ける緑子がはやすぎて遠すぎて、私には追いつけなかった。

ただ、イッキ読みしたことは事実である。
作者は探偵物も書いているようなので、今度はそちらを読んでみたい。

0
2012年11月08日

「小説」ランキング