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Posted by ブクログ
そうかー、浜松東照宮はパワースポット認定されたんだな。歴史的な証拠の書状を集めるのは大変そうだ。文系でもお金はかかるんだな。こまごましたうんちくが
Posted by ブクログ
帯には「小説や教科書ではわからない魅力」とある。
著者ご本人も、まえがきで「教科書的な、表向きの歴史理解にとどまって、歴史常識を維持したい方は、読まれないほうが良い本かもしれない」と述べている。
自分はどちらかというと、「歴史は暗記」というイメージを持ち続けていた。これは学生時代の教師が良くなかったのだと、本書を読んでやっとわかった。小学校や中学校の先生が、著者のような先生だったら、きっと歴史の授業は楽しくて仕方がなかっただろう。
著者は、古文書を読める。ダイレクトにその時代と接点を持つ。誰かから聞いた間接的な情報ではなく、自分の目で直接真実を追求し、そこから見えてくるものをさらに深堀していく。
通りいっぺんの教科書の歴史は無味乾燥だが、本書を読めば、生々しい当時の真実にアプローチする著者とまるで一緒に古文書を読んでいるかのようで、もっと言えば時代をさかのぼってその時代の現場までいってしまったようなリアリティを感じることができる。
卑弥呼の時代には卑弥呼の時代の現実があり、家康の時代には家康の時代の現実があったんだな。今とは異なる戦国時代のトイレの実情があったんだな。戦いだけが歴史ではなく、能にも、香にも、生け花にも、そういう文化的なものにも歴史というものがあるんだな。・・・とそういう風に、リアリティを感じさせてくれるのが、磯田氏の歴史であるなと思う。