あらすじ
19世紀末、欧州で誕生した自動車。1908年にT型フォードがアメリカで爆発的に普及したのを機に、各国による開発競争が激化する。フォルクスワーゲン、トヨタ、日産、ルノー、GM、現代、テスラ、上海汽車――トップメーカーの栄枯盛衰には、国際政治の動向が色濃く反映している。本書は、自動車産業の黎明期から、日本車の躍進、低燃費・EV・自動運転の時代における中国の台頭まで、100年の激闘を活写する。
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Posted by ブクログ
親族も属していたクルマ業界が対象で、その成り立ち・歩みとこれからを描く歴史的経緯・構想、無駄なくコンパクトに、しかし時に人物を含む特異なエピソードを交える粋な語り口に、時間も忘れて読みふけった。
点でしか知っていなかったモビリティの世界の名前と出来事が、どんどん線で結ばれていく感覚だった。
若い頃に旅行したことのあるチェコやハンガリーも時期と在り方は違えど登場し、目にしたクルマの数々を思い出すに至った。
当該業界から見た歴史ほど面白い読み物はない。
Posted by ブクログ
自動車業界の人は、特に読んでおくべき一冊。
100年に一度の大変革、その最中ともいえる自動車業界の変遷を、政治的イベントも含めてわかりやすく解説された一冊。
自動車を軸に語られているので当然だが、現代史の知識も多少は求められるつつ、その興味を引き出してくれるような文体で、自分のような素人には比較的読みやすかった。
(構造自体はやや癖を感じるが、読みにくいというほどでもない。)
Posted by ブクログ
自動車を中心に近代、主に戦後の世界史を見ることができる。国家間の関わりが自動車産業にはとても重要。自動車が好きな人、自動車産業に関わる人は読むと面白いと思う。