あらすじ
東大教授たちによる、最先端の未来予測!
人工知能、GAFA、宇宙開発、病気との闘い…
テクノロジーの未来を解き明かす、日本最先端の知の巨人が集合!
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
教授の皆さんがとても楽しそうに話されていて、
SFの映画や小説も出てくるので、とてもロマンもありました。
最先端のことに取り組むって、とてもワクワクするものだなーとあらためて思いました。
情報・通信の対談で話されていた、
無線で、というか、いつのまにか、空気によって充電できているっていうのはとても便利だなーと思いました。
宇宙のお話で話題になっていた、エントロピーの法則。
エントロピーの高まりに対抗するには、成長すること。
空間的に広げることでもあり、だからこそ、宇宙に出ていく必要があるともがなされていました。
時間的にもなのかな、最初の章で、PDCAを速く回すことで運用期間を大きくする取り組みがなされている、とありました。
広く、速く、の時代は終わったともいわれますが、科学的には必要なのかな。
*そしてもう*一つは、人間自身の認識、視点、視野を広げ深めることでもあるのではないかと思いました。物事は混ざり合っていく。でもそれを整える対抗軸となるのが、同物事をとらえ、理解していくか、という視点でもあるのかなーとか。
異なるものを混ぜるだけではなく、組み合わせてまた新しも物を作ることが、私たち人間にはできるのだろうと、思ったりしました。
部屋の片付けも、もう少し成長してうまくなりたい。
最も身近で興味深かったのは、細部に迫る最後の章、病気と生命についての対談でした。
腸内細菌がどれだけ私たちの心身、そして脳機能にも影響しているか。
「腸で吸収した栄養が血管を通って脳に行くわけですから、どこかひとつでもわるくなると、それぞれのところで病気になるということはあると思います」 230
記憶について解明されていない点が多いというお話。
認知症になると昔に記憶したことは脳のどこかに残っているけれども、最近の記憶がどんどんなくなっていくとのこと。
最近の記憶がなくなると古い記憶が取り出せる場合もあるようですが、
記憶の研究は、長らく、今見たものを覚えることについてだったようで、古い記憶がどこにあって、どう処理されているかは、まったくわかっていない、らしい。 235
そして意識も。麻酔によってなぜ意識がなくなるか、分かっていないらしい。怖い!
igA抗体なんて聞いたことありませんでした。
腸だけではなく、全身の表面を覆っている、皮膚以外の粘膜に出ているらしい。ウィルスの侵入口である粘膜で、それを防ぐ役割を持つ粘膜抗体らしい。
ちょっと難しかったですが、
科学も芸術と一緒で、その発展にはその取り組みを支えるパトロンがとても大事だということはとても興味深い視点でした。
エリート、貴族のすること、と言ったらなんだか言い方が現代的には微妙ですが、
すぐに見える形で結果が出ない者に対して、あるいは定量的に結果を図れるものではなかったりする分野に対して、そこにどれだけ投資したり、サポートしたりする余力があるか、視点があるか、価値観があるか、なのでしょうか。