【感想・ネタバレ】『食道楽』の人 村井弦斎のレビュー

あらすじ

明治の大ベストセラー『食道楽』の著者としてのみ知られる村井弦斎の初めての評伝.幕末の儒家に生を亨け,新聞小説家として名をなし,婦人啓蒙へと転じて健筆を振るい,その晩年は仙人への途を歩んだ人.厖大な資料を博捜し,その数奇な生の光と影を時代背景に溶かし込んで描き出す.もう一つの近代の落丁を埋める力作!

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ネタバレ

i文庫HDで少しだけ「食道楽」を読み始めたところで読んだのだが、実に素晴らしい研究。このような素晴らしい研究テーマを掲げ、粘り強い調査を行い、読ませる文章を書ける研究者が夭逝してしまったのは残念至極。「パンとペン」も期待大。先日読んだ「雑食動物のジレンマ」と言ってることがまるで同じで百年経ってもほとんど人間の食には進歩がないのかと驚愕。魯山人などは著書のなかで村井を相当馬鹿にしているが、売れる人に対するこういうやっかみって、今も昔も変わらんな、と。昔のほうが権威主義が強かった分、余計酷かったかも。食育が見直されてるなか、この人の著作がまた見直される気もするな。

0
2011年04月03日

Posted by ブクログ

 かつて、朝日新聞の書評で目にして、ぶったまげた。
 すげーものをお書きになったんですね。
 正直、アカデミックで、読み物として面白いかといわれたら、わたしには手に余る。だけど、彼女が、面白いテーマに出会い、それを必死においかけておいかけまくって、ほくそえみつつ、筆をおこしている、そゆう物書きとしての至福みたいなものが、ちゃんと見えて、くそうらやましい。

0
2011年02月16日

「小説」ランキング