あらすじ
情報立国への道を示す提言の書、インテリジェンス・リテラシーのすすめ
「外交とは情報戦争である」「情報なき国家は、頭脳なき国家」との認識が世界の常識となっている。外国による情報操作や世論工作が横行し、国家機密や先端技術情報の漏洩も止まらないなか、情報史の権威が、日本の危機と今後の国家情報戦略のあり方を提示する。
2009年、日本で初めてとなる「インテリジェンス学会」を立ち上げるた著者による、一般向けの啓蒙書・入門テキスト。
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Posted by ブクログ
日本でのインテリジェンス普及の第一人者である中西教授の本です。
なぜインテリジェンスが必要なのか、また情報史を歴史を学ぶことが必要なのか、自身のイギリス留学時のエピソードなどを交えて綴られています。
自身が立ち上げた情報史研究会のポリシーが集約されていると感じました。
たまに読み返してます。
Posted by ブクログ
大変興味深い内容でした。日本人の歴史観のなさは、このインテリジェンスリテラシーの無さによるものでしょうか。
もっと、学術的に成熟していくことを望みます。
図らずも、イスラム国のテロにより、日本のインテリジェンスの低さが露呈した事は、今後を考えると、不幸中の幸いだったかもしれない。
Posted by ブクログ
TOPPOINT 2010年12月より。
著者は京都大学大学院教授。
本書は、日本の情報(インテリジェンス)の分野の現状を
明らかにし、情報立国への道を指し示す内容。
一般人にとっては知らないことだらけ。
Posted by ブクログ
インテリジェンス研究の重要さを知ることができました。
また、海外と比較し、日本の研究が遅れていることが分かり、読んでいて悲しくなってきます。
著者がしきりに主張している、「インテリジェンス・リテラシー」を高めることが、今後の国際社会を勝ち抜くために必須であると感じました。
Posted by ブクログ
日本は、狩場。
もうその言葉が全てを物語る。
サファリのような国際社会で、なぜ公明正大にしていれば幸せに平和に暮らせると思うのだろう。
いいものを作っても、新しいものを開発しても、あっという間に他国に持っていかれる。しかも日本は、開発できなければ盗んでこいという、破廉恥な国がすぐ隣にあるにも関わらず。
インテリジェンスの酷さから大戦に追い込まれ、インテリジェンスのまずさから敗戦を迎えた。
本当に、歴史の総括を行いもしないことが今に至っている。
マジに、日本そのもんがなくなる。怖い。
Posted by ブクログ
【159冊目】京都大学の論客・中西教授による、歴史学的なインテリジェンス研究の必要性を説く書。国際関係論や外交史研究におけるインテリジェンスへの顧慮が必要であることは分かったし、政策的にも国民の間で情報活動に対する理解(インテリジェンス・リテラシーと著者は呼ぶ。)が広まることは日本が今後国際社会で生き残っていくために必要であるということも分かった。ただまぁ、著者による主張という側面が強くて、あんまり学問的な本ではなかったな。
あと、欧米においてインテリジェンス関係の公文書の公開が相次いだために学問的な発展が飛躍的に見られたと筆者は言うが、ではそうした公開に消極的な日本においてどのように当該学問の環境を整備していくのかがイマイチ不明瞭だったかと思う。