あらすじ
「あなたが死んでくれたら、きっと私は安心すると思う」
あの日、遺書を残して先生は死んだ。
僕の人生において、極めて稀で、最も危険な恋。
「愛してほしい」よりも強い感情。
それは
「嫌われたくない」という執着。
アタロー、夏夜、先生、椎子。
支配、逃避、希望、愛の果てに4人が見たものは。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ヒリヒリする。
それも、内側から。
やのに、ずーっと読み続けて4周目、、、。
何回読んでも、やっぱりヒリヒリする。
でも、このヒリヒリが好き。
好きなんですけど何か?
Posted by ブクログ
タイトル通りの内容でいい意味で気持ち悪かった。執着、束縛こわい。重い内容で読み終わってぐったりしてしまった。視点が変わるごとに、点と点が繋がっていく感じ。ミステリー的な要素も感じた。
•「でも、よかったです。また会ってくれますかって訊く前に、また会えたらなって思ってくれてたのをしれたので」
Posted by ブクログ
装丁のオシャレさを見て、購入した1冊。
歪な"愛"について描かれていた。
支配や束縛、狂気ともいえる"執着"が怖い。
私も、そこまで誰かに執着をされたら、"死"を選んでしまわないか、少し怖くなった。
リアルな描写で描かれているため、登場人物に対し、感情移入しながら読み進められた。
恋とか愛は、甘酸っぱいものだと思っていたが、この話を読んで、愛のかたちは、人それぞれであることを改めて思い知りました。
"愛"とは、壊れやすいもので、儚いもの。
誰かを過剰に愛すると、それは"執着"になり、気づけばそれは人を変えることにもつながる。
→やはり、"愛"には人を変えてしまう危険性があると思いました。
「恋」、「愛」、「執着」、「死」について考えさせられる1冊です。
是非、オススメの作品です。
Posted by ブクログ
"23"、"チャーハン"、"愛"、"執着"、"蝉"……彼らを繋いだ縺れた糸は、月明かりに透ける桜みたいな儚く綺麗なものではない。四迷ほど洒落のきいたものでもない、漱石なんか敵わないほどの、馬鹿みたいに優しい愛を認めた、先生。命と、遺書と、それから。執着って純度が高すぎる故に毒になった愛なのかもね。逆もまた然り。
Posted by ブクログ
3.5くらい。
みんなが内心思ってること、感じていることを言語化した、言語化してしまった感じ。
人の心が狂っていくさまを上手に表現している人間くさい作品。
心にもやもやがあるときに思考をキリッとさせてくれる。
Posted by ブクログ
殺してやりたいと思えるほど、愛していなかったんだと思います。
殺してしまいたくなるほど、愛しいと思えたり、この人に愛されるためなら死んでもいいと思えたり。すごく近いところにあると信じてます。
愛とは、世界を知ることであり、他者を自分のことのように理解しようとすること
人は知っていること、蓄えた語彙、踏んできた経験からしか、言葉を紡ぐことはできない。知らないことを憶測で話して指摘されるのは誰だって怖いからね。
ひとりで食べる温かいご飯より、ふたりで食べる冷めたご飯の方が美味しいよ。
恋を知ってから、明日が来ることを待ち遠しく思えるようになった。愛を知ってから、夜を凌ぐよりも朝を迎えることの方が苦しくなった。
抱くなら殺す気で抱いてください。こいつの内蔵を突き刺して殺したいと思いながら抱いてください。この人になら殺されてもいいと思わせてください。あなたなしでは生きられないって思い知らせてください。
先生は、恋に落ちることを、凋落と形容しました。それほどに、深く、暗く、誰も救いの手を差し伸べられないものなのだなと痛感しました。
嘘を隠すよりも、寂しさを隠す方が難しいですよね
恋はあなたが欲しい、愛はあなたに生きてほしい。
執着は……あなたの生きる理由にしてほしい、のかもしれません。
恋も愛も執着も、すべてあなたのために生まれた心です。
Posted by ブクログ
この人しか見えない
この人しかいらない
そんな恋、したことない
殺したいと思うほど愛してるなんて、一歩間違ったらストーカーじゃない?なんて思いながら読んでしまった
一方的な強すぎる愛情は相手を追い詰めることもある
でも、もうこの人だけ
そう思えるような恋愛ってしてみたいようなそんな気もする
好きになったらその人しか好きじゃないし、いくら他の人の方がいいよって言われても気持ちに切り替えつかないと他の人なんて目に入らない
一途だけれど、そこまで熱を注いだことはない
羨ましさをちょっと感じます
Posted by ブクログ
※
アタロー、夏夜(カヨ)、先生(ふみくん)、椎子、
時間も年齢も立場も超えて複雑に絡んだ関係。
支配や束縛、狂気とも言える歪な愛に
違和感と嫌悪感ばかりが膨らんだけれど、
そんな行動に至った理由を知ったラストで
各登場人物へのイメージは一新しました。
正気が保てないほど身体に深く沁み入った
ひとりの人に向けての愛の物語。