あらすじ
浮浪児、殺人犯、秘密結社――。各勢力が入り乱れ白熱する博物館での激戦。“王”を名乗るアジットを陰で操る、≪数学徒(マセマティシャン)≫の真の目的とは…? 混沌極める現場に、ホームズとワトソンが到着するが…!?
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Posted by ブクログ
「ホームズ」が、また一人増えた。
『ラングールの戦士たち』編は、「ティプーの虎」をめぐって決着へ。アジットの人格が壊れていく過程に、政務次官ベルファスト・ホームズが関わっていたらしい。シャーロックの兄マイクロフトとは別の、第三のホームズだ。
原作でのバリツは、ホームズが身につけていた東洋の護身術。それを本作は「熊を素手で殺す男」、学生時代の友人として登場させた。技を人にしてしまったわけだ。ならばベルファストも、シャーロックやマイクロフトの性質を人の形にしたものなのかもしれない。アジットの過去から出てきた名前だけに、不穏でしかない。
もう一人、驚かされたのがリューイだった。天然で朗らか、わんぱくで、観察力もあれば機転も利く。ずっと明るい少年だと思っていたのに、極限状態で見せたのは、これまでとはまるで違う表情だった。こちらが勝手に、人の良い子だと思い込んでいただけなのか。
さらにモランとワトソンの過去までつながり、孤児集団も増え続ける。ホームズは三人。モランは敵味方に分かれ、学長率いる数学徒が裏で動く。元ネタとの違いを拾うのは楽しいが、さすがに人物関係図が欲しい。いや、もう本気で。
Posted by ブクログ
ガス灯野良犬探偵団 10巻
数学徒(マセマティシャン)のサロメアが登場。「サロメア」と聞くと、マリア・サロメア・スクウォドフスカ=キュリー(キュリー夫人)を連想。シャーロック・ホームズの時代とも重なり、実在の科学史や人物を下敷きにしているのでは、と考えるのも面白い。
今巻は複数勢力が入り乱れ、それぞれの思惑がぶつかりながら戦う展開。どこか『ONE PIECE』の勢力戦のような熱量もあり、気づけば探偵漫画というより群像活劇としての面白さが強くなってきた。