あらすじ
就職浪人2年目の白戸修(千葉雄大)は、超お人好しで気弱な性格。女の子からもまるで空気のように存在をスルーされてしまう、『モテナイ系男子』。ところが、幼馴染・黒崎仁志(本郷奏多)との再会をきっかけに、彼の人生は激変!なぜか「事件」からモテるようになり、次から次へと厄介な出来事に巻き込まれてゆく。【TVドラマ化作品】
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Posted by ブクログ
お人好しすぎる主人公にツッコミたくなることばかり笑
自分から事件に首を突っ込んでいくコナン以上の不運の持ち主。
裁かれるべき殺人犯に正当な理由がついたり、スリ常習犯を野放しにしたり……真面目に生きる人が1番偉いのは間違い無いからなんだかな……という気持ち
Posted by ブクログ
東京の中野区を舞台とし,お人よしの大学生「白戸修」が,さまざまな事件に巻き込まれる様子を描いた短編ミステリ。お人よしだが,意外にタフで,妙な正義感がある白戸修というキャラクターが気に入れば,楽しめる。個人的には,白戸修のキャラクターの造形は,おおむね気に入っているのだが「セイフティゾーン」で,芹沢の静止を振り切って,勝手に銀行強盗からの電話に出るなど,ときどきイライラさせる行動をするところがあった。
ミステリの出来としても,案外,よくできている。これは,ミステリとしての驚きがあるという期待がないからだと思う。軽いミステリとして,さくっと読めればいいと思って読んでいるので,意表を突くオチが用意されていることにびっくりすることができた。思わぬ拾い物だったと思う。とはいえ,基本的にはたわいもない話ばかりであり,★4というほどではないかな…★3で。
個々の作品の所感は以下のとおり
○ツール&ストール
全ては山野井という元刑事を罠にはめるための作戦だったというオチは読めなかった。もっと,軽いオチを予想していただけにびっくり。さまざまなスリの手口も知ることができてお得。この作品はレベル高いと思う。
○サインぺインター
ミスディレクションがないので,読んでいると,「ああ,これは警察官が犯人なんだな」と読めてしまったが,それを割り引いてもよくできた作品と言える。ただ,倉田という男が,何を思って白戸を巻き込んだのかが不明。もやっとした部分があるものの,良作といえるかな。
○セイフティゾーン
芹沢の魅力あふれる作品。ハードボイルドっぽい雰囲気まである。白戸修は完全に足手まとい。ただし,オチらしいオチもない。ミステリとしては凡作かな。
○トラブルシューター
ストーカーもの。読後感があまり良くない。これも,ミスディレクションが全くないので,出井が黒幕だと読めてしまう。北条のキャラクターも,芹沢ほどの魅力もない。うーん,凡作。
○ショップリフター
万引きの手口について,いろいろ知ることができたのは興味深い。ただ,話の筋は荒唐無稽。ここで,ツール&ストールでも出てきた,山霧純子を再登場させたところはよいが,白戸修を万引き犯にしたてるために,ここまでやるというのは…。深田重子のキャラクターも,それほど魅力的でない。凡作かな。