あらすじ
西欧の作家に関する澁澤のさまざまなエッセイを一堂に集め、生年順に並べて総覧にした文庫オリジナル集成。ギリシア神話・悲劇から始まって、シェイクスピア、ペローの童話、ゲーテ、バルザック、ペトリュス・ボレル、ネルヴァル、ポオ、そして世紀末デカダンス小説として澁澤がこよなく愛したユイスマンスの『さかしま』、最後にビアズレーの『美神の館』を収録。
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Posted by ブクログ
大変面白く読みました。
西欧文学をもっと読みたくて手にしましたが、何という情報量!!
気になる作家を検索しても、ほぼ絶版状態で残念でした
が、それでも三冊は入手出来たのでまあまあです。
サドの「悪徳の栄え」やレアージュ「O嬢の物語」などのエロノトピアの意味が、マーカスの文章引用でよく分かりました。
即ち
エロノトピアには急に始まり、あとは突き進むのみで永続の終わりはない
ということが、ハッとさせられました。
だから、終わりが途切れた感じになっているのかと…
。
下巻の最後には、レアージュ「O嬢の物語」解説があるので、楽しみに読みます。
それにしても、癖になる作家だなあ、澁澤龍彦…。