あらすじ
「啄木の短歌は、とんでもない!」と糸井重里さんも驚嘆。親孝行で清貧という石川啄木のイメージは大誤解だった!? 本当は仕事をサボって友達に借金をしては女の人と……。そんなサイテーな、だけど憎めない「石川くん」をユーモラスに描いた爆笑エッセイ集。<一度でも俺に頭を下げさせた/やつら全員/死にますように>など、啄木の短歌には衝撃の現代語訳つき。朝倉世界一の可愛いイラストも満載。
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Posted by ブクログ
詩心の全くない私は、短歌も俳句も詩もほとんど解さない。よって当然だが啄木にも親しんでこなかった。
そんな私が、娘の「バイト先のカフェのオーナーが石川啄木のひ孫みたいだよ」の一言で、俄然興味を持って読んだのが本書。
どうやら、正しくはひ孫ではなく血縁関係があるみたいだけだったが・・
それにしても、本書を読んで驚いた。いや、驚いたなんてものではない。このゲスっぷりはただことではない。詳しくは書かないが、教科書的な芸術活動に励むも貧しさに負けて夭折した天才、みたいなイメージはガラガラと崩れる。ここまで徹底してゲスだと、アッパレと言いたくなる。
おそらく世の中と多くの人は啄木のホントの姿を知らないのではないか。恐るべし啄木。
と、ここまで書いて、もしかしたら本書の筆者のバイアスが相当かかってる可能性もある事に気付いたので、ぜひ「ローマ字日記」と「一握の砂」を読んでみたい。
Posted by ブクログ
ほぼ日新聞に連載されていたそうだ。かの有名な石川啄木の短歌を現代風に詠み直し、お手紙風なものを付けたもの。風、ばかりだ。面白かった。石川啄木がこんなはちゃめちゃなダメな人だったとは知らなんだ。昔の文学者?なんかこんなものなんだろうか。こんな男に周りの女たちはよくついて行ったもんだ。
Posted by ブクログ
おすすめで貸してもらったの枡野浩一のブログの本なのかな。
内容は石川啄木のダメダメさをディすってるだけなんだけど、おかげで犬猿しがちな短歌にも馴染みやすくてよかった。
目覚めてもふとんのなかでごろごろとしちゃう駄目さをせめないでママ
これが特にお気に入り。
Posted by ブクログ
枡野氏の「石川くん論」が本当なら、プライベートの石川啄木は、どうしようもないダメ男だったんだなと思いました。
石川啄木には金田一京助という親友がいて、何かと石川啄木のサポートをしてくれます。私が以前読んだ本に、『カフカはなぜ自殺しなかったのか?』がありますが、カフカもよい友達に恵まれて、精神的に支えられたり、自作を世に出す手助けをしてくれたりしたようです。天才として名を残すには、友達運に恵まれることが重要になってくるのでしょうか。あるいは、一見、人間的に大きな欠点があっても、何か他の人を強く引き付ける魅力があって、よい友に恵まれるのでしょうか。