あらすじ
正月最大のイベント、箱根駅伝。メディアに後押しされ、関東のローカル大会が、大学スポーツの枠を超えた全国的人気を誇るまでになった。宣伝効果も絶大だ。レースの結果は、大学の入学志願者数を大きく左右し、監督には激しいプレッシャーがかかる。一方、箱根重視の練習は、その後の選手生命に響くとも指摘される。往復200キロ超の行程には、監督の手腕、大学の生存戦略、日本長距離界の未来が詰まっている。感動の舞台裏を徹底分析。
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Posted by ブクログ
この本が出版された2011年は18年ぶりに早稲田が優勝し渡辺監督の鼻息も荒かった(笑)。
そりゃそうだ。
山の神、柏原選手を擁する東洋大学の連覇を抑えたのだから。
この本に出てくる渡辺監督もちょっと嬉しそうだ。いろいろと語ってくれている。
が、2012年、早稲田は東洋大学の超高速駅伝に圧倒され4位だった。その時の渡辺監督の弁は「おごり、慢心がある」だった。
で、本日、2013年の箱根駅伝が終わったわけだが、早稲田は5位だった(泣)。
今年の試合後、本当に悔しそうに「いっそ落ちるところまで落ちて」とか言ってたけど、この本を読んでたから、その気持ちよく判る。
走る選手だけではなく監督の気持ちを知りたければこの本を読むべきだと思う。
最後のインタビューまでが「箱根駅伝」なんだ。
Posted by ブクログ
駅伝の裏事情が少し垣間見えて、なかなか興味深い内容でした。
大学生の指導にも変化、昔は精神論でついてきたが、今は情報伝達が発達しているのもあり、効果の出ない練習などは学生も?となるという話が一番印象に残っています。
メリット、デメリットの多い箱根駅伝かと思いますが、毎年楽しみにしています。
Posted by ブクログ
著者は「駅伝がマラソンをダメにした」という本を書いていることから、駅伝に否定的かと思いきやそうでもなかった。近年、明大や青学が伸びている理由を景気の悪さと結びつけたあたりが興味深い。また、箱根では福島出身の選手が目立つなと思っていたら「ふくしま駅伝」なるものがあって吃驚。良い選手を発掘できるシステムが県単位でできているのは凄いことだし、地域性も面白い。東洋・柏原が卒業したことで来年の箱根はさびしいけど、読めないので楽しみ。
Posted by ブクログ
”駅伝がマラソンをだめにした”の著者の作。自分が走る場合に翻ると、走るとは、”単に走る”ではないこと。勝つためにはいかにしたらよいか、強いチームを作るにはいかにしたらよいか、そこにはマネジメントが必要不可欠である、ということに気づかされた。その観点に立つと、各校がいかにマネジメントを行い、二日間の箱根のために、一年間準備を重ねてくるかが、伝わってくる。そして箱根から世界へという、合い言葉、箱根は通過点、そこから世界を目指すんだという気概、4年生柏原をキャプテンとする東洋大学の最高のパフォーマンスを見て、なお一層箱根が好きになった。柏原の今後も楽しみである。