【感想・ネタバレ】わたしの気になるあの子のレビュー

あらすじ

女の子らしくしろと口うるさい祖父に反感を覚える瑠美奈は、ある日、クラスメイトの詩音が坊主頭で登校してきたことに衝撃を受ける。詩音は転校生で孤立していたのに、ますます浮いてしまう。実は詩音が坊主にしたのは、高校生の姉が時代錯誤な校則に抗議するために坊主にし、周囲から理解されないでいるのを助けたかったためだった。それを知った瑠美奈は、なんとかそんな詩音を助けたいと思うようになり…。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

最初は詩音が病気とかで坊主にしてしまったのかと思ったけど、お姉ちゃんのためだったなんて思っていませんでした。
バラのお話の場面がお姉ちゃんが優しくて心に残りました。
最後には瑠美奈まで坊主にしてしまうなんてすごい勇気だなと思いました。
詩音と瑠美奈が「おしゃれボーズの会」に行ったお話しが気になります

0
2024年09月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ある日、小学生の主人公のクラスメートの女子が坊主になって登校してきた。周りから変な目で
しょっちゅう見られる。しかし、その坊主の女の子の姉も坊主だった。姉の通っている学校の校則がブラックで、その校則を変えるよう反抗するために坊主になったという…。
坊主は女の子の気持ちに寄り添いたいと主人公が考えて行動する物語だった。
坊主は男の子がする髪型だと固定概念があった
ことに気づかされた。
ほんの小さなことでも無意識に性差別は起きていることを知り、少しでも多様性のある世の中にするために、そういう固定概念を捨てることが大切だなと思った。

0
2023年09月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

女の子が坊主はダメですか?

ある日、同級生が坊主にしてきた。どうして坊主にしたんだろう。おかしいと言うけど、なぜおかしいんだろう。女の子らしく、と言われるとモヤモヤする。それぞれが好きな髪型、好きなファッション、好きなことをしたらいいんじゃないの?

古いジェンダー観を持つ祖父の言動に疑問を感じていた瑠美奈と、理不尽な校則に疑問を感じて声を上げていくために坊主にした姉を応援しようとした詩音。2人の視点が入れ替わりながら物語は進む。それぞれの保護者たち、学校や教員の反応はおしなべてその子を思う気持ちから出たものなのだが、それが子どもに理想像を押し付けていることもある。長くその価値観に染まって生きてきた人がすぐに考えを変えるのは難しい。少しずつしか変われない。でも変われることはできる。

祖母に育てられ、生まれた性別らしい生き方をすることが幸せだと考えている沙耶。坊主頭をトレードマークにする母を持ち、女性の坊主頭にも好意的だが、自分は似合わないから坊主にならない野島くん。入学式の伴奏やピアノの発表会には改まった格好を選ぶが、普段はボーイッシュな服装を好み、坊主にも興味を持つ絵梨佳。小学6年生たちもそれぞれ自分の考えや感覚を持っている。最初受け入れられなかったことも、だんだん受け入れていく。

瑠美奈と詩音のすれ違いがなかなか興味深い。野島くんの言う坊主にしている人は意識が高い、考え方が広いという言葉から、詩音は自分にはそんな意識がなかったのにと戸惑う。瑠美奈からのジェンダーレスなファッションに対する好意的な言葉にも、詩音は自分への自信のなさから否定してしまう。理想を語るのはよいけれど、実際に人の視線や悪意に晒されてから同じことが言えるかと。これはいじめや差別の問題に関わるとき必ず出てくる問題だ。当事者じゃない人が何を言うのかと。瑠美奈は自分も坊主になって本気を示し、詩音と本音を話し合いわかりあう。

瑠美奈は祖父に自分の考えを伝え、詩音は両親の気持ちを聞く。大切なのは、人の選んだ生き方を否定しないこと。女らしく、男らしく、ではなくその人らしく生きられる社会を作っていくために、一人ひとりが忘れてはいけないことだ。

0
2022年01月30日

「児童書」ランキング