【感想・ネタバレ】週末の縄文人のレビュー

あらすじ

\YouTube登録者数10万人超/

ビジネススーツを身にまとい、石斧を作り、土器で煮炊きし、竪穴住居で過ごす……。
サラリーマン2人組が、現代の道具を一切使わず、
「週末限定の縄文時代」を生き抜く過程を描くサバイバル・エッセイ。
カラー写真満載。土器や石斧の作り方がわかるコラムも充実!

「映像研には手を出すな!」著者、大童澄瞳氏推薦!
─4歳の頃、一人で磨製石器を作っていた。何日も何日も石を削った私は「この石は“刃物”にならない」と結論を出した。「週末縄文人」は言う。「もっと削れ」。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

無茶苦茶面白い!
先日YouTubeを開いたら、お薦めに「尖底土器(せんていどき)」のサムネが出ていて、何気なく開いて見たら、無茶苦茶面白い!
スーツにネクタイ姿の若者二人が、縄文時代の日本人の生活を体験するために、ゼロから全てのものを作る様子が動画で配信されている。すごい、凄すぎる!"サバイバル"を標榜したアウトドア動画は沢山アップされているが、ここまでゼロからスタートしているのは初めて見た。素直に感動した!…で、本も買った。

かく言う私も、子どもの頃、近くの河原の粘土で器を作ったことがある。何回も何回も。何度やってもうまくいかなかった。作っているそばからヒビが入る。乾かす間に割れる。長じて知識を得るに従って、粘土の粘りを生む為の「練りや寝かしの大切さ」は、頭では理解したけれど、それを実践しようとはしなかった。
それらを、途方もない時間をかけて実践している二人。素晴らしい。『錐揉み(きりもみ)』のようにして火を熾すのに2か月かかり、竪穴式住居を作るのに3ヶ月かかる。尋常じゃない。実践が裏付けるノンフィクションの面白さがここにある。超お薦めです!

…なお、冒頭に挙げた「尖底土器(せんていどき)」は、この本より後の実践なので未掲載。私も昔は資料館などで尖底土器を見るたびに「置きにくいよなぁ」と思っていた。ツノを逆さにしたような、底の尖った器の有用性が分からなかった。己れの無知に気付いたのは、それからずっと後のこと。気になる方はYouTubeの「週末縄文人」で答え合わせをどうぞ。

続巻を待ってます。

0
2024年01月26日

Posted by ブクログ

#本日の本
これぞ実学。縄文式土器は興味があってよく見ていますが、「撚り合わせて強くなった糸を押し付けることで、土器にも強さを宿らせたいという思いがあったんじゃないか」なんてことを想像したこともなかった。やはり実践でしか得られない気付きや感動があるということを発見し、それを共有させてもらっただけでもこの本を読んでよかったと思いました。

0
2023年09月02日

Posted by ブクログ

初めて火を起こし、その暖かさに触れた人類は何を思ったか。
週末縄文人の目を通して、原初の営みとそこにある苦労や喜びを追体験できる本。

0
2023年08月27日

Posted by ブクログ

失礼ながら縄文人ごっこしてるユーチューバーくらいに思ってたけど読んでみたらだいぶ違った。
試行錯誤の末にちゃんとした土器が焼けたのは二年後のことだった。

まず、縄文人ごっこではなくて、何も無い状態から文明への移行を自分たちの手で辿ってみようという試みと言うべきか。だから縄文時代にこだわっているわけではない。そのうち弥生時代に至って稲作もやってみるのかもしれない。

「自分たち」と書いたように、「縄」「文」の2人の若いサラリーマンがやっている。
きっかけは「生きていることの意味がわからなくなってしまった」という漠然とした虚しさに「文」氏がとらわれたことだという。
そんな時に「縄」氏から「山で遊ばないか」という誘いが来る。「文」氏は、「それならこういうことをやりたい」と言ってこの活動が始まった。
 
やっぱり実際にやってみないと分かってこないことはいくらでもある。
当たり前のことだが、磨製石器を研磨するのに何十時間もかかる。そりゃそうだよな。
「文」氏は没入してひたすら磨いてたとか、どうも研磨作業の適性があるみたいで、そこから私はやはりかつての時代にも「なんだかんだ俺はこの作業好きだな」とか、「あれはあいつが一番だ」とかあったのかなと思いを馳せたのだった。
 
冬に土器を作ろうとしても土が凍っていたとか、立木を石斧で切ってみたら水が血のように飛び散るのだとか、自分の手足を使って自然に働きかけて強烈な反動というか手応えが返ってくる、成功するにせよ失敗するにせよこういうのが自分でやってみて得られるものだ。
そして人工的で万事が行き届いた社会ではなくなっているものだ。

ただ2人のこの試みがどれくらい長く続くかだけど、結婚して子供ができたりしたらそっちで手一杯になって、続けるの難しくなるような気はする。

0
2025年09月05日

Posted by ブクログ

読書の箸休めにと思い手に取った。「縄文時代にあった道具」にこだわる、普段は普通のサラリーマンの2人が試行錯誤悪戦苦闘しながら大昔の暮らしを再現するさまは、苦労が忍ばれつつもたいへんおもしろかった。少し残念だったのは、本書のほとんどがモノクロ写真だったことである。石斧のくだりでは「美しい緑色」の石の話が出てくるのであるが、それがカラー写真で見られないのが非常に残念に思う。
全体としては力まずのんびり眺めるように読めてよかった。
火起こしの説明の段で「子どもは大人と一緒に」という注意書きがあるが(正しい)、これに加えて、土器を野焼きする際は事前に地域の消防署にその旨連絡を入れておいた方がよい。火事だと勘違いされて消防隊が出動するケースが多いからである。……ということも書き足しておくとなお良いのではないかと思われる。

0
2025年08月05日

Posted by ブクログ

値段をおさえるための構成なのかもしれませんが、この本は全編カラーでいい
というか全編カラーで見たかった
という気持ちがあり☆☆☆☆です
YouTubeならオールカラーで見られるから、セットで観たら大変満足して☆☆☆☆☆ですが
でもやっぱり写真でしか感じられない味があるから…全編カラーが良かったなぁ
すごく綺麗な写真でした

とはいえ写真集で良い
わけではなく、文章があって更に良かった


0
2024年06月08日

Posted by ブクログ

現代人の週末のみ縄文生活、失敗を通しての気づきや縄文人の技術レベルの高さ、集中力、時間の使い方などけっこう面白い。

0
2024年03月03日

Posted by ブクログ

現代の道具を使わず、自然にあるものだけでゼロから文明を築くことに挑戦しているサラリーマン2人組の活動記録。YouTubeも見てみたい。
2人だからできることでもあるのだろう。

0
2024年06月02日

Posted by ブクログ

一部で人気のYoutubeチャンネルの書籍化。
何もないところから、縄文人の生活を再生する究極のブッシュクラフト。

もっとも、一定の知識はあるのでまんま縄文人ではないけど。

色んな道具、技術の発見、発明の偉大さ、感動が素直にわかる。
人類史上もっとも偉大な発明は何か
「縄」。
 なるほど。
なぜ、縄文人は、土器に縄目を付けたのか。
もろく壊れやすい土器に、丈夫な「縄」の力を宿らせようとしたんでないかという考察は、感動的だった。

ただ、文章が素人で内容が少ない。写真も分かりづらい。

動画の方がいいが、続編が欲しい。

0
2023年11月08日

「エッセイ・紀行」ランキング