あらすじ
「お迎え」体験とは、終末期の人間が、すでに亡くなった家族や知人など、
見るはずのない人間と出会い、会話する不思議な体験である。
従来、医療者はこうした事例を現場で確認しながらも、
幻覚、せん妄の一種として本格的な研究を避けてきた。
本調査は15年以上にわたって継続し、医師のみならず
人文・社会学者も加わっての横断的な研究成果としてまとめられた。
1700人以上の遺族アンケート調査による精密な分析により、
日本人の約4割が広い意味での「お迎え」体験を経験していることが分かった。
また、自らの死期を悟る、あるいは終末期の一時的な意識覚醒など、
本邦初の「死の直前に起きる現象」についての統計調査、データが初めて公開される。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
どうやって死ぬかについて書いてる本は少ない。参考になった。読み終えて、じゃあ自分がどうしていこうか考えてみた。
・宗教はあった方が良さそう。仏教にしようかなあ
・先祖は参った方がいい。仏壇に毎週と、季節ごとの墓参り
➡︎こういうところから得られる安心感は、実際死に際の気持ちに大きく影響する
・看取りは在宅で。緩和ケアを中心に。
・夫とこどもにも折にふれて希望を伝えておく
➡︎お互いに介護を負担と思いすぎずに、愛の方法と考えたい
Posted by ブクログ
看取りを前提とした在宅医療に特化した岡部医院。2000人を看取った中から、お迎え体験をする人が多いことに着目、きちんとした調査を行った結果をまとめたもの。
臨死体験にでてくる仏やお花畑、光のトンネルなどはほとんどなく、さきに亡くなった知人が出てくるケースがほとんど。
お迎え体験があってもなくても、在宅で穏やかに最後を迎える人の割合は高い、と。
お迎え体験のほか、岡部医院の開設者である岡部医師の死に様や著者である現医院長の河原氏の死生観が語られる。
Posted by ブクログ
ん〜色々と考えさせられた本でした。
自分が死ぬ時、どんな風に死ぬのか考えないといけませんね。
そういえば、母親が亡くなる直前に何故かずーっと戦争時の体験を語ってました。
お迎えだったのかな、と今思ってます。
人間は複雑なんでしょうね。
一概に生物と言うだけで無く、何か別のものを感じます。
Posted by ブクログ
医師である河原氏が、同じく医師の故・岡部健氏とともに行ったお迎え体験に関する著を書籍にしたもの。
在宅死がなくなりつつあり、死が身近なものでならなくなってきている。臨終間際の実際の一端を明らかにする必要もでてきたのだろう。
母親の死に直面し、お迎え体験というものは、容易に理解できますね。