あらすじ
現代人の悩みに必要なのは、「超論理的」仏教思考かもしれない。
Audible(オーディブル) original podcastの人気番組「ゆかいな知性」仏教編がついに書籍化!
株式会社GO 三浦崇宏氏・株式会社コルク代表 佐渡島庸平氏 推薦
私たちが知っているようで知らない仏教のロジカルな思想と知識=仏教思考を、
現代の事象に照らし合わせながら解説。
◎仏陀(釈迦牟尼)は2500年前から「VUCAの時代」と言っていた
◎Web3.0は曼荼羅に予言されていた?
◎仏教思考での「死」とは、バーチャルリアリティーからのログアウト
◎ポスト資本主義への一つのヒント「唯識」
僧侶は、お盆にお経を読みに来る、葬祭を任せる儀式執行人?
説法って「エモい話、イイ話」?
現代日本の私たちが思う「仏教」とはずいぶん違う、
知っているようで全く知らなかった真の仏教思考、
明日からすぐに役に立つ、生き方の智慧を学べます。
無意識のうちに入っているOS(思考方法)から少し離れて、
2500年の叡智を実装してみませんか?
【目次】
第1部 現代社会の事象を仏教の視点から読み解くと
PART1 VUCAの時代
PART2 ポスト資本主義
PART3 メタバース
PART4 Web3.0
PART5 多拠点生活(マルチハビテーション)
PART6 消費社会とマーケティング
PART7 ブルシット・ジョブ
PART8 バズと承認欲求
【コラム1】「寺の子」ではない私が、お坊さんになったわけ
第2部 論理(ロジック)でわかる仏教の思考体系
PART9 一切皆苦
PART10 因果・縁起
PART11 空
PART12 唯識
PART13 上座部仏教と大乗仏教
PART14 諸行無常
PART15 利他
PART16 さとり・修行
【コラム2】現代社会で「真の仏教」を実践できるか?
第3部 仏教の視点を比較する
PART17 哲学と仏教(1) ~ギリシャ哲学~
PART18 哲学と仏教(2) ~西洋哲学~
PART19 インドの他の宗教と仏教
PART20 中国で変容した仏教
PART21 日本の文化と仏教(1)
PART22 日本の文化と仏教(2)
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
自分が無意識に持っている認識の枠組みに輪郭を与えてもらえた感覚。これからの日常生活で、読書以前には気にかけなかったことに、違和感を覚えるようになっていく、そんな予感がある。その「引っ掛かりを感じてしまう」感覚を、否定せず、なかったことにせず、自分の中にとどめておきたい。
Posted by ブクログ
仏教における、ものごとの捉え方。
宗教というより、考え方や哲学の本。
そして、科学との類似点などなど。
「宗教vs科学」を最近考えていたけど
実は宗教も科学も、同じものなのかもしれない…
と思ったり、思わなかったり。
Posted by ブクログ
本書で扱われているのは「宗教としての仏教」ではなく、「哲学・思考法としての仏教」。苦しみをどう認識し、どう回避・乗り越えるかをロジカルに解説してくれています。
特に印象的だったのは「絶対的なものがない」という考え方。西洋哲学が神や「我思うゆえに我あり」といった絶対を前提とするのに対し、仏教では「私ですら相対的な関係性の中で成立している」と説く。これによって「こうでなければならない」から解放され、変化をただ受け止める心の余裕が生まれるのだと思いました。
また、「欲望=悪」ではないという点も共感しました。
これは本で直接書かれていたわけではなく、読んでいて自分が連想したことですが、たとえば甲子園の球児の「勝ちたい」という欲。これは人間の美しさにもつながる純粋な欲だと思うんです。問題はそれが叶わなかったときに執着し、苦しみに変わること。欲は持ってよい、ただし執着にしない——ここは自分の価値観を整理してくれた部分です。
構成は三部仕立てで、①現代社会を仏教視点で読み解く章、②仏教の思考体系(空・唯識など)、③西洋哲学や歴史的文脈との比較。ギリシャ哲学との同時代性や、日本に伝わる過程で国家的意図が作用した点も面白く読めました。
最後に、本書で語られる「身体から悟りに至る」という話にも納得。滝行や山登りのように、肉体的な苦しみを通じて得られる“小さな悟り体験”がある。精神と身体は表裏一体であり、肉体から入る道もあるのだと実感しました。
ビジネスの現場で「三方よし」や「欲望との付き合い方」を考えるうえで、とても示唆の多い一冊でした。
Posted by ブクログ
仏教は論理的と言いますが、昨今の世情を見ると、論理的に正しいからと言ってそれが誰でも納得できるものとは限らないと言う状況のように思えます。
すべてのものは関係性のネットワークで成り立ち、流動的で、相対的である。と言う考えは、キリスト教の一神教の考え方よりも正しいと感じるますが、すべての人が唯識や利他の考えを理解できるわけではなく、多くの人は唯一の絶対的な価値観を提示してあげなければ、ちゃんと生きれない人がほとんどなのではないでしょうか?
理論は素晴らしいのに実情がそうなっていないのは人々の叡智が足りないと言う筆者のまとめは、今の世の中がまさにその通りになっていると思います。
Posted by ブクログ
ゆかいな知性っていいなぁと思いました。
論理的なのかぁと、仏教って何を教えてるのかわからなかったところを、教えて頂けたような気がします。日本では管理のために仏教が使われたので、教えが正しく伝わっていないということがもったいないなぁと思いつつ、うまいなぁとも思いつつ、ほんとは救われる教えだったんだなぁと思いました。
Posted by ブクログ
VUCAの時代やSNSの承認欲求といった現代社会の事象を仏教の視点で読み解いた後、「諸行無常」、「一切皆苦」、「縁起」、「空」といった仏教の核となる概念についてわかりやすい説明がなされている。
最終パートの、他の宗教と比較しての仏教や、哲学思想としての仏教の位置づけ、日本における仏教の解説は非常に鋭い考察で勉強になった。
仏教は神を中心とするいわゆるわかりやすい宗教ではなく、個人が自立して自分の人生をより生きやすく、より善く生きるための指針となるものだと感じた。
私自身、年を取るにつれて物質的なものや世俗的なものに価値を見出すことに疑問を感じることが多くなった。
限られた人生を想うと、仏教の思想を身に着け、一切皆苦、つまり苦しいことが多い中でも自分自身の人生を精一杯生きたいと思える本だった。
これから仏教を自分なりに実践していきたいと思える本。
いつか著者のお寺も訪ねて話を聞いてみたいと感じた。
Posted by ブクログ
この本めちゃくちゃいい!
自分自身が「ビジネスを考える上で基礎に仏教は基礎になりうる」と思っていたことを補完してくれている。
この本には「私は「私以外のすべてのもの以外のもの」であり、私は他と同一となる。ゆえに他を利する利他は自己を利する自利ともなる」と利他について論理的に解説されていて、
なんとなく良いものだと思っていたことを言葉にしてもらえた。
仏教は思想というより哲学である。
仏教はもっと身近にあって良いと思える良い本である。
Posted by ブクログ
よりよく生きるために仏教の哲学を知っておくことはとても重要。
対比する人がいないと自分は存在を認識できない等様々なことは全て認識力が重要である。
自分が苦にならない選択とはなにか?
そのためにどんな利他行動を行うのかを日々考えて実践したい。
Posted by ブクログ
【前提】
現代は多くの情報により、物事の真偽や正義や悪、常識を信じることが難しくなってきていると感じる。
私自身仏教は単なる宗教かと思っており忌避していたが、コテンラジオやascopeなどで体系的な哲学であることを知り拝読。
【感想】
現代人にはとっつきにくい仏教を現代の問題に照らし合わせて説明されており、問題を少し引いて見られるようになった。
仏教哲学を通すことでメタ認知が進んでいきます。
生き方は各々それぞれであるが、なにを指標にして生きていくのかわからなくなった人は一度読んでみて欲しい。
Posted by ブクログ
ビジネスシーンに役立つというタイトルだが、内容はそれを遥かに超えていて、仏教の本質を俯瞰し、わかりやすく解説するものであった。
この本を読むことは、少なくも小吾になり得る。
再読したい1冊。
Posted by ブクログ
歴史や絵画の勉強はもちろん舞台観劇や映画鑑賞も宗教についての知見があればもっと楽しめるのに、という場面が沢山ありつつこれまで全く触れずに生きてきたが、最近色んなきっかけがあって勉強したくなり、友人が紹介してくれていた本書を手に取った。
仏教初心者なので全てが新しかったけれど、唯心論、因縁生起、一切皆苦、三慧、「今を生きよ」の意味、などを知ることができたのが特によかった。仏教が合理的で科学的な哲学であるというのも意外だった。
後半の西洋哲学との比較の部分はもう一回読んでちゃんと理解したい。
とても分かりやすかったので本著の元になるラジオも聴きたいし、松波さんと野村さんがタッグを組むきっかけになった、COTENの深井さんと野村高文さんのラジオの書き起こし本(こちらも松波さんパートがある)も面白かったので、こちらのラジオも聴いてみたい。
Posted by ブクログ
すご!!
仏教思想を現代の暮らしや問題に落とし込んで解説してくれている。
難しい概念や用語を丁寧に噛み砕いてくれているが、ざっくりすぎるという感じでもない。
聞いたことはあるけどよくわからない言葉、例えば唯識・唯物、形而上・形而下など、がわかって気持ちがいい。
西洋の概念も対比させて説明してくれてるので、仏教用語や哲学用語が次々と頭に入る。馴染みのある概念から少しずつ新概念に近づく感じなのだけど、私の理解度をよくおわかりで…と不思議ですらある。
Posted by ブクログ
現代の自分たちに分かりやすい例えで、分かりやすく仏教について教えてくれる本です。
仏教に興味がある人の入門書にぴったりなのではないかと思います。
Posted by ブクログ
a scopeを聞いていたからある程度理解できた。仏教哲学について非常にわかりやすく説明されている。ビジネスシーンのみならず、生活に活かせるエッセンスが沢山紹介されている。
Posted by ブクログ
オーディブルからの書籍化
難しい内容ではあるが、一度聞いた内容なので理解しやすくコンテンツの多角化がうまくいっている印象
理解できていないところもあるので、そこはまた改めて読みたいと思います
Posted by ブクログ
「ビジネスシーン」どころか、仏教を基軸にトピック盛りだくさんの一冊。しかし通底する考え方は紛れもなく「空」や「唯識」の考え方であり、物事に絶対性を認めない仏教思想の汎用性の高さを感じた。
Posted by ブクログ
仏教についてわかった!というわけでは全くないが、何となくこういう感じ?というのが、キリスト教の考え方や現代のものの見方などいろんな切り口を通して触れられたかなと思う。
そもそも仏教とはこういうものだ!とは言わないのが面白い。それ自体が物事に絶対はない、とする仏教の考え方から反しているので、このときはこうだった、これはこういう風な流れから来てるんじゃないかな、という言い切らない姿勢は日本人っぽさとも言えるのかなぁ。