【感想・ネタバレ】GitLabに学ぶ 世界最先端のリモート組織のつくりかた ドキュメントの活用でオフィスなしでも最大の成果を出すグローバル企業のしくみのレビュー

あらすじ


世界最大のリモート組織が実践する徹底したドキュメント化の手法

本書では世界最先端のリモート組織を実現するためのノウハウを、GitLab社が公開している「GitLab Handbook」をベースにしながら解説していきます。

GitLab社とは?
・世界67カ国以上に従業員2,000名以上
・自社オフィスを持たない「世界最大のオールリモートカンパニー」
・リモートワークのための方法論やカルチャーを「GitLab Handbook」として公開
・リモートワークの方法だけでなく評価、給料の決め方、部門ごとの仕事の進め方など、社員として必要な知識をすべて支えるドキュメント文化が浸透

著者は、GitLab社の取り組みをもとに、自社をオフィスを持たない完全フルリモート化企業とする取り組みの中心に立ってきました。
その際、GitLab社の各種マニュアルを翻訳し、日本企業に合う形で自社向けのマニュアルを作成。
GitLab社のマニュアルは膨大であり、いきなりこれらすべてを読み解くのはハードルが高いため、本書では以下の構成にまとめ、各施策の背景まで理解しやすいように整理しています。

・世界最先端といわれるリモート組織の実態やメリットなどの概要説明
・世界最先端のリモート組織への移行プロセス、発生する問題への対処法
・リモート組織が円滑に機能するためのカルチャーの醸成方法
・パフォーマンスを上げるための人事制度・業務ルール設計

いずれも著者自身が実践してきたものなので、多くの企業にとっても再現性が高いものばかりです。

【目次】(抜粋)
第1部 リモート組織のメリットを読み解く
第1章 世界最大のリモート組織「GitLab」
第2章 リモート組織によって得られるメリット

第2部 世界最先端のリモート組織へ移行するためのプロセス
第3章 リモート組織を構築するためのプロセス
第4章 リモートワークで発生する問題と対策

第3部 GitLabが実践するリモート組織を活性化させるカルチャー醸成法
第5章 カルチャーはバリューによって醸成される
第6章 コミュニケーションのルール

第4部 GitLabが成果を出すために実践している人事制度や業務ルール
第9章 個人のパフォーマンスを引き出す
第10章 GitLab Valueに基づいた人事制度

※本電子書籍は同名出版物を底本として作成しました。記載内容は印刷出版当時のものです。
※印刷出版再現のため電子書籍としては不要な情報を含んでいる場合があります。
※印刷出版とは異なる表記・表現の場合があります。予めご了承ください。
※プレビューにてお手持ちの電子端末での表示状態をご確認の上、商品をお買い求めください。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

リモートをあまり良くないもの捉え方の当社だが、うまく活用する組織とはどのようなもので、どんな工夫をしているのか興味が湧き読書。
自社でできるかという話はありつつも、リモート組織を前提にしようと参考になる考え方ばかり

メモ
⭐︎アクションに活かすポイント三つ



・最新の正確な情報は一箇所のみ
悪い結果も含め誰でも見られる場所に公開
 課題と定めた項目は会社として公式に改善に取り組むことを約束
・非同期の業務スタイル。即時レスポンス、リアクションを期待しないことを前提に。

・八つのプロセス
  リモート組織に関する認識を改め明示する
  リモート責任者を任命する
  ハンドブックを制定する
  コミュニケーションガイドラインを明示する
  ツールの種類は最低限に  
  経営陣のデフォルトをリモートに
  リモート作業環境を整備
  インフォーマルコミュニケーションを設計

・gitlabのコミュニケーションガイドライン
  前向きな意図を想定する
  思いやりを持つ
  インクルーシブな表現を用いる
  発言に責任を持つ
  valueの模範を持つ
  フィードバックは必要不可欠
  1on1を侮らない
  ハラスメントポリシー、行動基盤、倫理規定を遵守する
  自分たちがコントロールできることに集中する

・心理的安全性を生み出す7つの方法
  黄金律を破る 他人を大事に
  好奇心を歓迎する
  健全なコンフリクトを促進する
  従業員に発言権を与える
  信頼を獲得し、拡大する
  効率だけでなく有効性を促進する
  創造性について別の考え方をする

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2024年10月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

自身が所属している会社もフルリモート、フルフレックスであり、自組織で実践できる内容があればと思い読んでみた。

「オフィスありきではなく、リモートありきで考えるという発想の転換こそが最先端のリモート組織を構築する上で避けられない視点」

を根底としつつ、

「カルチャーマッチによる採用ではなく、バリューマッチの採用を行う」
「すべての会議はプロポーザル(提案)のレビューであるべき」
「フィードバックをする際には"SBIモデル"を活用する。SBIモデルとは"状況-振る舞い-影響"を組み合わせて伝える」

上記のような、根底の視点を実現するために必要な要素が記載されており、本書を通じて知見を得るだけでなく、実践するためにはどのように進めると良いかまで具体で落とし込まれている点がとてもありがたい。

リモート、オフィス出社、どちらであったとしても実践できる内容だと感じたので、自組織でも取り入れていこうと思った。

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2023年10月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2025年現在は本書が刊行された2023年頃とはリモートワークに対する空気感も変わってきていて、エンジニアはリモートワークを希望する一方で、企業はオフィス回帰を強く指向している、らしい。
フリーランスの立場としては、オフィスワークを要求するなら移動に単価を求めたい。出勤=移動は明白にコストが生じる行為である。旅費だけでは足りない。

この手の書籍は嗜むたびに似たような感想を抱く。メンターか、強い政治力を発揮できる主導者がいれば成功するであろうということ。あるいは、せざるを得ない状況があれば。
とはいえ。組織と無縁である立場であっても、自己の意識がどのへんにあるか確認するためだけでも読む価値はあろうと思う。共感するところもあれば理想だねと肩を竦めるところもある。エンジニアリングとマネジメントが異なる体系にある技術であることが常識となっている社会では機能しやすいだろうとも。エンジニアが進化するとマネージャーになる、ならねばならぬと信じられている社会では難しかろうとも。

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2025年10月07日

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