あらすじ
区役所に勤務する愛子は、同僚女子の陰口を聞いたことがきっかけで、たびたび「発作」を起こすようになる。この世の終わりに直面したような、とてつもない恐怖に襲われるのだ。心療内科で受けた「パニック障害」という診断に納得できず、いくつもの病院を渡り歩き……(「天罰あげる」)。介護施設を併設する高齢者向けクリニックには、多くのお年寄りが集まってくる。脳梗塞で麻痺のある人、100歳近い超高齢者などさまざまな症状の利用者みなに快適に過ごしてほしいと施設長は願うが……(「老人の園」)。「我ながら毒気の強い作品ばかりであきれます」と書いた本人もため息。現役医師が描く、強烈にブラック短編全5編!
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Posted by ブクログ
現役医師の久坂部羊さんが書いたダークな医師小説の5編の短編集。
精神状態が不安定な患者がセカンドオピニオンが信じられずに、その医師のプライベートを暴き、誹謗中傷や痴漢冤罪の罠にハメ、クリニックを閉鎖にまで追い詰める。しかし実はそれが同姓同名の医師だったという話。
医者として、人に不幸を告げる…患者に不治の病であることや余命を告げる瞬間が快感になってしまった医者の話。
いずれもダークで読んだ後に嫌な気持ちになる『イヤミス』な内容が続く…そして一番なんとも言えないどんよりさを感じたのは『老人の園』という短編だ。
医師の傍らデイサービスの施設を作り、たくさんの老人を集めたが、やがて老人の中にヒラエルキーが生まれ、派閥ができてゆく。
公平に扱わなければならないのに、老人の派閥を忖度することになり、悲劇が起こる…
ちょうど母親が施設に入居したばかりなので、なんだか変な胸騒ぎを感じながら読み終えて、いやーな気持ちになった。
面白かったという言葉が適切かはわからないが、惹きつけられる小説だった。
Posted by ブクログ
医療にちなんだ短編集。
後味の悪い作品でしたが、自分はこのようなブラックな作品が好きなのだと思わされました。
高齢者施設で起きる事件、ゾクッとしました❗