【感想・ネタバレ】誓願のレビュー

あらすじ

専制国家ギレアデの中枢に近づく女、司令官の娘、隣国の少女の3人が闘いを選んだとき、強大な国家をも揺るがす。ブッカー賞受賞

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Posted by ブクログ

ネタバレ

「侍女の物語」から34年後に出版された続編。解説によれば、TVドラマになったことともリンクしているようだ。

アメリカのトランプ政権を見ていると、この小説の世界が、あながち架空の世界に思えなくなってくる。実際、これまで歴史上や現実社会に存在しなかったものは書いたことがないと、アトウッドも述べているようで、これはとても恐ろしいことだと思う。

最後の逃亡劇、途中の記述で、チップを落としてしまったのでは?とハラハラさせられたが、結局、どちらの話も最後には希望が描かれる。その点、歴史上に存在してないんじゃないの?と言ったら皮肉過ぎるね。

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2025年08月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

本当に面白かった!
「侍女の物語」では侍女目線であったために情報量が抑えられていたが、今作では小母のリディア、司令官の娘アグネス、他国で育ったデイジーの三名が語り手となり、よりギレアデについて理解が深まるつくりになっていた。この三名がどんなふうに繋がっていくのか、そしてギレアデの女性たちがどうなるのか、恐る恐る読み進めていった。
女性の権利をとことん剥奪していくくだりは読むのもつらかった。でもそれよりも、ギレアデで生まれ育った少女たちが、すべてを奪われていることすら知らない点が一番恐ろしかった。最初から無いものにはなかなか気付けないものだから。
リディア小母が、人生を失ったあの状態から権力と情報を握りすべてを壊すためには、これだけの年月がかかるのも頷ける。その期間たくさんの人が犠牲になったが、小母もこうするしかなかったのだと想像するとひどく悲しい。これはリディア小母にしかできないことだった。それだけ、創始に関わる者には責任が伴うのだなと思った。
リディア小母もすごい人物像だったが、ベッカのことも忘れずにいたい。静かに覚悟を決めたのであろう彼女は崇高ですらあった。
女性たち一人一人がそれぞれ性格も選択も違っていて、生き方は本来ひとつではないことがよく分かるようになっていた。ギレアデのやり方では男性だって幸福にはなれない。性別で役割を決めつけることの愚かさが改めて感じられた。
侍女の物語から繋がっていく誓願には、苦しい中にも希望があったと思う。姉妹であることが明かされ、ふたりが旅をする終盤がとてもよかった。手に汗握る展開だったが夢中で読んだ。
感想を書けば書くほど膨らんでいくような、一言では語れない物語だ。

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2024年07月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

念願の、、!

日本がギレアデになる日がそう遠くないんじゃないかと思ってしまう

それを止めるために私も行動したいと思った

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2024年06月02日

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