あらすじ
「ぼくと一緒に漫画、作らない?」恋愛小説の投稿サイトに載った自作がなぜか級友にバレて、一緒に少女漫画の賞に応募することに!
「恋ポテ」シリーズで日本児童文芸家協会賞、『笹森くんのスカート』で児童福祉文化賞受賞、神戸遥真氏最新作!
その日の放課後、下駄箱に入れられていた手紙によって、おれは中学校の裏門に呼び出された。
手紙に差出人の名前はなく、相手は誰だかわからない。
……なんて内容だけ聞いたら、胸がドキドキキュンキュンしそうな、ラブイベントに思えたかもしれない。(本文より)
プロローグ
1 きみと少女漫画をつくりたい
『恋する放課後クリーンタイム』 1
2 イケメンとはなんなのか?
『恋する放課後クリーンタイム』2
3 胸キュンの作り方~検討編
『恋する放課後クリーンタイム』3
4 胸キュンの作り方~実践編
『恋する放課後クリーンタイム』4
5 孤独な作業じゃなくなった
『恋する放課後クリーンタイム』5
6 男だから恥ずかしいって?
『恋する放課後クリーンタイム』6
7 同士がいるのはいいものぞ
『恋する放課後クリーンタイム』7
エピローグ
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
▼中学生の男子ふたりが、少女漫画を作る、というお話。ひとりはお話を作るのが好きで、ひとりはマンガを作画するのが好き。基本的に「男子のくせに少女マンガ?」とみられるのが怖くて、秘めている。ひょんなことからお互いの秘密を知られて知ったふたりが、「僕が話を、君が作画を」。少女マンガのコンクールに応募したい。間に合うか?
▼小5の娘が「オモシロかったから読んで」。読んでみると、大人だけどこれはオモシロかったです。神戸さんというのは、かなり書ける人なんだなという印象。主人公は「話を作る方の男子」なんですが、とにかく主人公の心情に寄り添ってするすると読めます。また、お話の段取りが、全て無駄がない印象。段取り、運びが、全部ちゃんと気持ちの表現に結びついているからでしょう。
▼それに、吉野源三郎さんの「君たちはどう生きるか」の構造ですが、途中で主人公が一度、大変に恥ずかしいことをしてしまう。友を裏切ってしまう。傷つけてしまう。それをしたことに、自分も傷ついていしまう。そこからの立ち直り方というか、立ち直れなさ加減と言うか、そのあたりの描写は読ませます。
▼根元に、2020年代現在に変わりゆくジェンダー意識やミソジニー、フェミニズムみたいな価値観や考え方の変換があることも感じられます。これはリアルタイムの素敵な小説家さんを見つけたな、と。(娘に感謝)
Posted by ブクログ
同志がいるのはいいものぞ…ほんとだよなぁ。
自分の好きなものを好きって周りに示すのは勇気がいることで、隠すのが悪いわけじゃない。でも好きなことについて話せる相手がいるって素敵なことだなぁと思った。
Posted by ブクログ
すごく速く読み終わることができた。
男らしくとか女らしくとか、私も無意識のうちに言っていたかもしれないなと思った。
紆余曲折ありながらも、最終的には漫画作りを再開できてよかったなー!
2025.6.26
Posted by ブクログ
YA小説です。男だから、女だからという固定観念にとらわれないよう、気をつけないといけませんね。
自分の好きなものを堂々と言えるそんな世の中になれば良いなと思いました。