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Posted by ブクログ
ほぼ1ヶ月かけて読んだ。毎夜寝る前、電車の中、休憩中、現れては立ち消える奇想の都市の様子を楽しんだ。掌編の長さでありながら緻密な文章が都市を気楽に通り過ぎることを許さない。それぞれ特徴は異なるものの、そこに住む人を苛む都市の厳しさや恐ろしさを描いていたような気がする。
Posted by ブクログ
ルーマニア出身の作家、ギョルゲ・ササルマンによる、空想都市をテーマにした36の掌編集。表紙と表題に惹かれ、手にすることに。
「多種多様な36の架空都市・建築・国家に関する短いエピソード集」といった内容。それぞれの題材1つで大作が出来そうなアイディアの宝庫で、フィクションの世界へ思いを馳せるには良かったが、一作品として物語を楽しむには少々物足りなかった。(掌編集なので仕方がないのだが。)また、本作が発表されるまでの紆余曲折が、本書に収録されている まえがき や あとがき に書かれているのだが、本編の内容に負けず劣らずなかなかに興味深いものであった。