あらすじ
鎌倉の洋館で秘書を務める柚ノ木透子。雇い主の龍緋比古は美術評論や幻想怪奇の分野で有名な著述家だが、明治期にも同名の人物がいることから、龍に不気味さを感じていた。同じ頃、東京で吸血鬼出没の噂が流れ、行方不明者が続出し…!?
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Posted by ブクログ
この作者の小説は初めて読みましたが、久しぶりに小説家の言葉の紡ぎ方に心揺さぶられたなと感じました(最近だと京極夏彦さん以来かな)。その言葉の紡ぎは物語に独特な雰囲気を醸し出していて、唯一無二感があり、終始ストーリーに没頭することができました。また、物語は私好みの要素(吸血鬼,聖書,洋館)が多く、どハマりしました。
続編があるのが嬉しいです。次作も期待。
Posted by ブクログ
龍緋比古(あきひこ)シリーズの1作目です。
柚ノ木透子という女性の視点で進みますが、
要は吸血鬼として2000年生きている龍の話です。
でもこの人(?)吸血鬼とは言いながら、血を飲みません。
飢える事がなく人を襲わないし、日中だって外出できます。
何処が吸血鬼?と普通はなりますが、
ここからが他の吸血鬼物とは違います。
もともとは体を持たない生き血を求める魑魅魍魎のたぐいでしたが、
2000年前神の子イエス・キリストの黄金の血を与えられて、
飢え知らずの生身の体と永遠の命を手に入れたという設定になってます。
以来黄金の血を得ようとするあらゆるものから狙われますが、
ものすごく強くてほぼ無敵です。
そんなパーフェクトな存在に唯一影を落とすのが、
神の子イエスにもう一度会いたいという想いです。
イエスは神の子としての使命を全うして天に帰ってしまいましたが、
残された龍は追いかけることも叶わず、
恩人とも生みの親とも言えるイエスを、
一種片思いのような切なさで恋しがっています。
そこが結果として吸血鬼物のイメージ通り、
退廃的、耽美的、そして厭世的な雰囲気を出しています。
吸血鬼のルーツとしては斬新なアイデアだと感じました。
Posted by ブクログ
一見、オカルトな表紙ですが、やっぱりちょっとオカルトです(笑) とある、サイト様の管理人さんが嵌っていると目にしたので、ちょっと読んでみようかな☆と思ったのがきっかけですが、見事にミイラ取りがミイラになりました(ノ ̄∇ ̄)ノ わぁ〜い
表現が想像を掻き立てて、読んでいて体力を消耗する。
でも、それが堪らなく心地いい。
そんな作品です。テンポも良くてグイグイ引きこまれていくのがわかります。
龍シリーズの第一巻です。
今まで曖昧だった「キリスト」についての裏憶測
こういう風にして考えると面白いんだな〜♪って思いました。
龍シリーズがドンドン続きそうなので楽しみでならない
Posted by ブクログ
普段こういう伝奇小説と呼ばれるものには手を出さないのだけど、この作者の他の小説が好きなので買ってみたもの。結構面白かったです。吸血鬼ものの小説ってどうも同姓異性構わず・・・というものが多い気がするけど、これは許容範囲(笑)でした。
Posted by ブクログ
作者で選んだ。
建築探偵シリーズとはまた違った世界。またまた魅力的な登場人物(ん?人じゃないか?)に引き込まれてしまった。篠田さんが書く一見冷たそうで、実際冷たかったりもするんだけど、ここぞと言うとき暖かい登場人物が好き。
Posted by ブクログ
龍の黙示録シリーズ 第1弾。
建築探偵:桜井京介の事件簿シリーズ以来の作品。
最初は龍(ドラゴン系)の話かと想像していたんだけど
読み始めたら、吸血鬼ものか?と思ったけど、そうでもない。
ヴァンパイアもので気になるのが、最初の血なんだけど、
本作の最初の血は予想外に大物で、おかげで2千年も生きて
更には怪しい輩にズーっと狙われている。まぁ~そうだろう。
結構宗教色強いけれど、アタシ的には新しいかも。
透子の男言葉がちょっとウザイけど、まぁ~背景を考えるに
しょうがないよなぁ~と・・・
全9巻らしいから、全部読んでみようかなぁ~。
Posted by ブクログ
龍かっこいい。
透子もかっこいい。
このシリーズを揃えたいと思ったのはもう随分前からなのですが、本屋になくてなかなか・・・
まだ3冊しか集まってません。
でもそのじわじわ感が楽しい。